横山泰子

横山泰子（よこやま やすこ）氏は、1965年12月生まれの日本文学研究者、日本近世文化学者であり、法政大学の教授として教鞭を執っています。

人物・来歴

東京都で生まれ、1988年に国際基督教大学を卒業後、1994年に同大学院比較文化研究科博士課程を修了しました。博士論文では「江戸東京の怪談文化の成立と変遷 -19世紀を中心に」をテーマに研究を行い、博士（学術）の学位を取得しています。

1998年には、博士論文を基にした著作『江戸東京の怪談文化の成立と変遷 一九世紀を中心に』で、日本古典文学会賞を受賞し、その研究が高く評価されました。1999年からは法政大学理工学部の助教授に着任し、後に教授へと昇進。現在に至るまで、研究と教育の両面で活躍しています。

研究内容

横山氏の研究は、江戸時代から明治時代にかけての日本の文化、特に怪談文化に焦点を当てています。彼女は、単に怪談の物語を分析するだけでなく、それが当時の人々の生活や社会にどのように根付いていたのか、どのように変遷していったのかを深く考察しています。その研究対象は、怪談だけでなく、歌舞伎における怪談の表現や、妖怪に関する手品など、多岐に渡ります。これらの研究を通じて、江戸東京の文化の多様性と複雑さを明らかにし、当時の人々の価値観や想像力を現代に伝えています。

著書

横山氏は、数多くの著作を世に送り出しています。

『江戸東京の怪談文化の成立と変遷 一九世紀を中心に』（風間書房、1997）
この著作は、博士論文を基にしたもので、19世紀の江戸東京における怪談文化の成立と変遷を詳細に分析したものです。
『四谷[[怪談]]は面白い』（平凡社、1997）
有名な怪談「四谷[[怪談]]」を題材に、その面白さや文化的背景を解説した著作です。
『綺堂は語る、半七が走る 異界都市江戸東京』（教育出版、江戸東京ライブラリー、2002）
岡本綺堂の作品を題材に、江戸東京の都市文化と怪異な世界を描いた著作です。
『江戸歌舞伎の怪談と化け物』（講談社選書メチエ、2008）
江戸歌舞伎における怪談や化け物の表現を研究し、その文化的意味を考察したものです。
『妖怪手品の時代』（青弓社、2012）
妖怪をテーマにした手品に焦点を当て、当時の文化を分析した著作です。


また、以下の書籍では共編者や共著者としても名を連ねています。

『「風俗画報」CD-ROM版 -- Ver.2』（ゆまに書房、2002）
『円朝全集』（岩波書店、2012）
『皿屋敷 幽霊お菊と皿と井戸 (江戸怪談を読む)』 (白澤社, 2015)
『猫の怪』 (白澤社, 2017)
『牡丹灯籠』 (白澤社, 2018)

これらの著作や研究を通じて、横山泰子氏は、日本近世文化、特に江戸東京の怪談文化に関する第一人者として、その名を広く知られています。

外部リンク

妖怪手品の時代 - 紀伊國屋書店BookWeb
横山泰子 - J-GLOBAL

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