横浜アイランドタワー

横浜アイランドタワーは、神奈川県横浜市中区にそびえ立つ、高さ119メートルの超高層オフィスビルです。この建物は、都市基盤整備公団（現在の都市再生機構（UR））によって開発され、北仲通南地区第一工区の開発計画の一環として2003年に竣工しました。

概要

このタワーの大きな特徴は、歴史的な建造物と現代的なオフィスビルが融合している点です。旧第一銀行横浜支店（後に横浜銀行本店別館）の一部を保存・改修し、ホールとして活用しています。その上で、新たな高層オフィスビルを組み合わせることで、歴史と現代性が共存する独特の景観を生み出しています。

建物は三角形の敷地の一角を二等分する線上に配置されており、関内地区に対してシンメトリーなファサードを形成しています。低層部の両ウィングは、保存された建物の軒高に合わせて設計されており、周辺の街並みとの連続性と調和を創出しています。これにより、街全体の景観に溶け込みつつも、存在感を放つ建物となっています。

低層部

特に注目すべきは、東側先端にトスカーナ式オーダー列柱が特徴的な低層部です。ここは、1929年（昭和4年）に建てられた旧第一銀行横浜支店のバルコニー部分を曳家工法で移築し、その他の外観部分もファサードとして復元したものです。この部分は、近代建築の完成期の作品の一つとして高く評価されており、2003年には横浜市認定歴史的建造物にも指定されています。

低層部の内部は2階吹き抜け構造で、創建当初のイメージを再現した装飾が施されています。現在では、ヨコハマ創造都市センター (YCC) の施設として活用されており、歴史的な空間が現代の文化活動の拠点として活かされています。

主なテナント

この建物には、様々な企業や機関が入居しています。

1階：カフェ オムニバス
5階 - 16階：独立行政法人都市再生機構（UR都市機構）本社
18階：株式会社エステック 本社
19階 - 27階：独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構（鉄道・運輸機構）本社

交通アクセス

横浜アイランドタワーは、交通アクセスにも優れています。

JR・市営地下鉄 桜木町駅から徒歩5分
横浜高速鉄道みなとみらい線 馬車道駅1b出口直結

周辺情報

このタワーは、北仲通地区の中心に位置しており、周辺には横浜市役所（北仲通南地区第二工区に2020年移転）などがあります。これらの施設と合わせて、この地域全体の都市機能と魅力を高めています。

関連情報

北仲通地区
横浜市役所 - 当ビルの隣接地（北仲通南地区第二工区）に建設された新市庁舎に2020年移転。

外部リンク

* 横浜アイランドタワー（UR都市機構 都市デザインポータルサイト）

横浜アイランドタワーは、歴史と現代が融合した美しい建物であり、横浜のランドマークの一つとして、その存在感を放っています。オフィスとしての機能はもちろんのこと、歴史的建造物の保存と活用という観点からも、非常に重要な役割を担っています。

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