横浜新都市センター
横浜新都市センター株式会社は、そごう横浜店が入居する「横浜新都市ビル」を中心に、横浜駅東口バスターミナル、横浜駅東口地下街「横浜ポルタ」、横浜駅東口地下駐車場を管理する第三セクター企業です。その歴史は、横浜駅東口の再開発という複雑な課題と深く結びついています。
1960年代、横浜駅東口は権利関係が複雑で、自然な再開発が困難でした。一方、西口は相模鉄道によって開発が進み、一大繁華街として発展。東口は大きく見劣りする状況でした。そこで、横浜駅前振興株式会社が東口の開発に着手しましたが、業績不振や用地買収の難航、横浜市長の交代による計画見直しなどにより、開発は停滞しました。
1971年、横浜市主導で「横浜駅東口総合計画」が策定され、横浜駅東口開発公社が設立されました。同公社は、駅前広場、周辺道路、横浜ポルタ、地下駐車場、バスターミナルの建設・運営を担うことになりました。しかし、設立直後の理事長死去による体制の不備、出資者の意識不足、資金不足、オイルショックによる建設費高騰など、数々の問題が発生。出島地区の開発は困難を極めました。1980年に地下街「横浜ポルタ」が開業したものの、公社の赤字は膨らみ続け、1988年に解散。事業は横浜新都市センターに引き継がれました。
1978年、横浜市の計画変更により、出島地区の開発は民間に委ねられることになりました。1980年、横浜新都市センター株式会社が設立され、京浜急行電鉄社長の片桐典徳氏が社長に就任。横浜新都市ビル、横浜駅東口バスターミナルの建設・運営を担うことになりました。公社の失敗を教訓に、十分な資金と民間企業出身の経営陣が用意され、経営の安定化が図られました。しかし、県有地の立ち退き交渉や、横浜スカイビルとの土地所有割合をめぐる対立など、数々の困難にも直面しました。最終的に、1983年に土地の所有割合に応じた出資と共同建築・共同所有を条件に、両社は和解。1985年には横浜新都市ビルが開業しました。開業後の経営は安定し、現在に至っています。
1956年頃、横浜駅前復興促進会がワールドセンター構想を発表。
1961年、東口対策審議会が横浜駅東口の開発計画を立案。
1965年、横浜市が「横浜市総合開発計画」を策定し、横浜駅東口の開発が盛り込まれる。
1967年、横浜駅前振興株式会社によりスカイプールが開業。
1968年、横浜駅前振興株式会社により横浜スカイビルが開業。
1971年、横浜市全員協議会により「横浜駅東口総合計画」を発表。
1971年、財団法人横浜駅東口開発公社を設立。
1973年、横浜駅東口開発公社が横浜駅東口の開発に着手。
1978年、横浜市全員協議会により「横浜駅東口総合計画」の変更が発表され、出島地区の開発は民間に委ねられること決定。
1980年、横浜新都市センター株式会社設立準備委員会が発足。
1980年、国鉄により4代目横浜駅東口駅舎（ルミネ横浜店）が営業開始、横浜駅東口開発公社により横浜ポルタが営業開始。
1980年、横浜新都市センター株式会社を設立。
1981年、横浜市により「横浜市臨海部総合整備計画（みなとみらい21計画）」が発表。
1981年、横浜駅東口開発公社により横浜新都市ビル地下2階のタクシープラザが完成。
1983年、横浜新都市ビルを起工。
1983年、横浜市により、みなとみらい21事業が着工。
1984年、横浜新都市サービス株式会社を設立。
1985年、横浜新都市センターの資本金を増資。
1985年、横浜新都市ビルが竣工、営業開始、横浜そごうが開店。
1985年、本社を横浜新都市ビル9階に移転。
1988年、横浜新都市センターの資本金を増資。
1988年、横浜駅東口開発公社が解散。
1988年、横浜駅東口開発公社より、横浜ポルタ・横浜駅東口地下駐車場などの事業を継承。
1988年、本社を現在地に移転。
2002年、ポートサイド地区の横浜ベイクォーター方面に、かもめ歩道橋を設置。
2010年、横浜市の外郭団体から外れ、民間運営になる。
2015年、京急本線横浜駅の副駅名称が「横浜駅（そごう・ポルタ前）」になる。
横浜新都市ビル: そごう横浜店をキーテナントとする地上10階建てのビルです。安藤忠雄氏が基本構想に携わり、外壁にはカモメが描かれています。地下には横浜駅東口地下駐車場があり、横浜ベイクォーター前の「そごうパーキング館」、横浜ベイクォーター駐車場と合わせて利用可能です。
横浜駅東口バスターミナル: 横浜駅東口の主要なバス発着場です。
新都市ホール: 横浜新都市ビル9階にある多目的ホールで、講演会、イベント、展示会など、様々な用途で利用されています。
横浜ポルタ: 横浜駅東口地下街で、多くの店舗や飲食店が入居しています。
横浜駅東口地下駐車場: 横浜新都市ビル地下3階およびポルタ地下2階にある駐車場です。24時間営業で、500台の収容が可能です。
横浜駅東口タクシープラザ: 横浜市が管理するタクシー乗り場です。横浜駅きた東口から横浜新都市ビルの間に位置し、乗降場所は横浜ポルタ側にあります。
横浜新都市センターは、過去の失敗から学び、現在の安定した経営を築き上げてきました。今後も横浜駅東口の発展に貢献することが期待されます。
横浜駅
ルミネ横浜店
横浜新都市ビル
そごう横浜店
横浜スカイビル
横浜ポルタ
崎陽軒
横浜ベイクォーター
横浜みなとみらい21
『横浜新都市センター30年史』 横浜新都市センター、2010年12月
横浜新都市センター
市民フロア - 横浜新都市ビル9階にある同フロアのウェブサイト
* 横浜駅東口地下街「ポルタ」
横浜駅前振興による開発の頓挫
1960年代、横浜駅東口は権利関係が複雑で、自然な再開発が困難でした。一方、西口は相模鉄道によって開発が進み、一大繁華街として発展。東口は大きく見劣りする状況でした。そこで、横浜駅前振興株式会社が東口の開発に着手しましたが、業績不振や用地買収の難航、横浜市長の交代による計画見直しなどにより、開発は停滞しました。
横浜駅東口開発公社の設立と地下街の開発
1971年、横浜市主導で「横浜駅東口総合計画」が策定され、横浜駅東口開発公社が設立されました。同公社は、駅前広場、周辺道路、横浜ポルタ、地下駐車場、バスターミナルの建設・運営を担うことになりました。しかし、設立直後の理事長死去による体制の不備、出資者の意識不足、資金不足、オイルショックによる建設費高騰など、数々の問題が発生。出島地区の開発は困難を極めました。1980年に地下街「横浜ポルタ」が開業したものの、公社の赤字は膨らみ続け、1988年に解散。事業は横浜新都市センターに引き継がれました。
横浜新都市センターの設立と出島地区の開発
1978年、横浜市の計画変更により、出島地区の開発は民間に委ねられることになりました。1980年、横浜新都市センター株式会社が設立され、京浜急行電鉄社長の片桐典徳氏が社長に就任。横浜新都市ビル、横浜駅東口バスターミナルの建設・運営を担うことになりました。公社の失敗を教訓に、十分な資金と民間企業出身の経営陣が用意され、経営の安定化が図られました。しかし、県有地の立ち退き交渉や、横浜スカイビルとの土地所有割合をめぐる対立など、数々の困難にも直面しました。最終的に、1983年に土地の所有割合に応じた出資と共同建築・共同所有を条件に、両社は和解。1985年には横浜新都市ビルが開業しました。開業後の経営は安定し、現在に至っています。
横浜新都市センターの沿革
1956年頃、横浜駅前復興促進会がワールドセンター構想を発表。
1961年、東口対策審議会が横浜駅東口の開発計画を立案。
1965年、横浜市が「横浜市総合開発計画」を策定し、横浜駅東口の開発が盛り込まれる。
1967年、横浜駅前振興株式会社によりスカイプールが開業。
1968年、横浜駅前振興株式会社により横浜スカイビルが開業。
1971年、横浜市全員協議会により「横浜駅東口総合計画」を発表。
1971年、財団法人横浜駅東口開発公社を設立。
1973年、横浜駅東口開発公社が横浜駅東口の開発に着手。
1978年、横浜市全員協議会により「横浜駅東口総合計画」の変更が発表され、出島地区の開発は民間に委ねられること決定。
1980年、横浜新都市センター株式会社設立準備委員会が発足。
1980年、国鉄により4代目横浜駅東口駅舎（ルミネ横浜店）が営業開始、横浜駅東口開発公社により横浜ポルタが営業開始。
1980年、横浜新都市センター株式会社を設立。
1981年、横浜市により「横浜市臨海部総合整備計画（みなとみらい21計画）」が発表。
1981年、横浜駅東口開発公社により横浜新都市ビル地下2階のタクシープラザが完成。
1983年、横浜新都市ビルを起工。
1983年、横浜市により、みなとみらい21事業が着工。
1984年、横浜新都市サービス株式会社を設立。
1985年、横浜新都市センターの資本金を増資。
1985年、横浜新都市ビルが竣工、営業開始、横浜そごうが開店。
1985年、本社を横浜新都市ビル9階に移転。
1988年、横浜新都市センターの資本金を増資。
1988年、横浜駅東口開発公社が解散。
1988年、横浜駅東口開発公社より、横浜ポルタ・横浜駅東口地下駐車場などの事業を継承。
1988年、本社を現在地に移転。
2002年、ポートサイド地区の横浜ベイクォーター方面に、かもめ歩道橋を設置。
2010年、横浜市の外郭団体から外れ、民間運営になる。
2015年、京急本線横浜駅の副駅名称が「横浜駅（そごう・ポルタ前）」になる。
横浜新都市センターが管理する主な施設
横浜新都市ビル: そごう横浜店をキーテナントとする地上10階建てのビルです。安藤忠雄氏が基本構想に携わり、外壁にはカモメが描かれています。地下には横浜駅東口地下駐車場があり、横浜ベイクォーター前の「そごうパーキング館」、横浜ベイクォーター駐車場と合わせて利用可能です。
横浜駅東口バスターミナル: 横浜駅東口の主要なバス発着場です。
新都市ホール: 横浜新都市ビル9階にある多目的ホールで、講演会、イベント、展示会など、様々な用途で利用されています。
横浜ポルタ: 横浜駅東口地下街で、多くの店舗や飲食店が入居しています。
横浜駅東口地下駐車場: 横浜新都市ビル地下3階およびポルタ地下2階にある駐車場です。24時間営業で、500台の収容が可能です。
横浜駅東口タクシープラザ: 横浜市が管理するタクシー乗り場です。横浜駅きた東口から横浜新都市ビルの間に位置し、乗降場所は横浜ポルタ側にあります。
横浜新都市センターは、過去の失敗から学び、現在の安定した経営を築き上げてきました。今後も横浜駅東口の発展に貢献することが期待されます。
関連項目
横浜駅
ルミネ横浜店
横浜新都市ビル
そごう横浜店
横浜スカイビル
横浜ポルタ
崎陽軒
横浜ベイクォーター
横浜みなとみらい21
参考文献
『横浜新都市センター30年史』 横浜新都市センター、2010年12月
外部リンク
横浜新都市センター
市民フロア - 横浜新都市ビル9階にある同フロアのウェブサイト
* 横浜駅東口地下街「ポルタ」
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