横田紀子

横田紀子（よこた のりこ）

1974年8月23日生まれの陸上自衛官。陸上自衛隊初の女性将官であり、防衛大学校（第41期）出身の初の女性将官という二つの「初」を冠する人物です。佐賀県佐賀市出身で、職種は野戦特科。現在の階級は陸将補。

経歴

1997年3月に防衛大学校を卒業後、陸上自衛隊に入隊。初期は第12特科連隊などで勤務し、部隊指揮官としての経験を積みました。

2019年8月には、岩手駐屯地に所在する第9特科連隊の連隊長に就任。これは女性として初の戦闘職種の連隊長であり、全国初の女性駐屯地司令でもありました。その後、東北方面特科連隊の新編に伴い、同連隊長と岩手駐屯地司令を兼務。令和元年東日本台風に伴う災害派遣では、指揮官として陣頭に立ちました。

2023年3月には陸将補に昇任し、東部方面総監部幕僚副長（行政副長）に就任。同年12月には、自衛隊東京地方協力本部長に就任しました。

略歴詳細

1997年3月：防衛大学校卒業、陸上自衛隊入隊。
1997年9月：第12特科連隊第1大隊（通信小隊長、戦砲隊長）。
2001年3月：第6地対艦ミサイル連隊（指揮小隊長、通信幹部）。
2004年8月：陸上自衛隊幹部学校付（第50期指揮幕僚課程学生）。
2006年8月：陸上自衛隊富士学校特科部教育課（戦術教官）。
2008年8月1日：第12特科隊第1中隊長（戦闘職種初の女性中隊長）。
2010年3月：陸上幕僚監部人事部人事計画課勤務。
2012年3月：陸上幕僚監部人事部募集・援護課勤務。
2015年8月：陸上自衛隊富士学校研究課研究員 兼 教育課戦術教官。
2016年1月1日：1等陸佐に昇任。
2016年3月23日：陸上自衛隊幹部学校付（早稲田大学大学院研修）。
2017年3月27日：陸上自衛隊富士学校主任教官（特科部教育課戦術班長）。
2017年8月1日：陸上幕僚監部人事教育部人事教育計画課企画班長。
2019年8月1日：第9特科連隊長兼ねて岩手駐屯地司令。
2020年3月26日：東北方面特科連隊長兼ねて岩手駐屯地司令。
2020年8月25日：陸上幕僚監部監理部総務課広報室長。
2023年3月30日：陸将補に昇任、東部方面総監部幕僚副長（行政副長）。
2023年12月22日：自衛隊東京地方協力本部長。

横田氏の功績

横田氏は、陸上自衛隊における女性活躍の道を切り開いてきたパイオニアです。女性初の戦闘職種連隊長、初の女性駐屯地司令、そして初の女性将官という、数々の「初」を達成してきました。

彼女の活躍は、自衛隊における女性の可能性を大きく広げ、後の世代の女性自衛官たちに大きな影響を与えています。また、災害派遣での指揮や、広報活動など、多岐にわたる分野でその能力を発揮し、組織への貢献も大きいです。

関連人物

佐伯光: 自衛隊初の医官（海上自衛隊）。
梶田ミチ子: 医官を除いて自衛隊初の女性将官（航空自衛隊）。
柏原敬子: 医官・営門将補を除いて自衛隊初の女性将官（航空自衛隊）。
近藤奈津枝: 医官を除いて海上自衛隊初の将補、自衛隊初の女性将（中将相当）。
東良子: 自衛隊初の女性護衛隊司令（現在は将補）。
大谷三穂: 自衛隊初の女性イージス艦艦長。
* 松島美紗: 自衛隊初の女性戦闘機パイロット。

横田紀子氏は、その功績により、自衛隊の歴史に名を刻む人物となりました。今後ますますの活躍が期待されています。

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