橋幸夫ゴールデンヒットアルバム第1集

橋幸夫ゴールデンヒットアルバム第1集

1965年4月にビクターレコードから発売された『橋幸夫ゴールデンヒットアルバム第1集』は、30cmのLP2枚組で、特にモノラル音源での橋幸夫の名曲を集めたベストアルバムです。この作品は、彼の音楽キャリアの中で初めての本格的なベスト盤となり、長年にわたる多くのヒット曲を網羅しています。

アルバムの背景

橋幸夫は、1960年7月に「潮来笠」でデビューしました。その後、初のベストアルバム『橋幸夫傑作集』を同年12月にリリースしましたが、この作品は25cmのLP盤で収録曲が限られていました。そこで、彼の楽曲をより多く収めるために30cmLP盤の企画が立てられ、これが『橋幸夫オールヒットメロディー』となります。

本アルバムは、収録曲が時系列にまとめられたものではなく、新しい試みとして分野別にテーマを設けています。具体的には、1枚目には「股旅もの・時代歌謡」を、2枚目には「現代歌謡・青春歌謡」を収めている点が特徴です。この斬新なコンセプトは、過去のアルバムとの大きな違いとなっています。

さらに、このアルバムにはミニ写真集が付属しており、従来のベスト盤には見られない新しい要素が盛り込まれています。これにより、ファンにとってアルバムの価値が一層高まりました。

恩師の思い

橋幸夫の楽曲の多くを手がけた作曲家・吉田正は、アルバムのリリースに際して「このLPの内容は、総て私が橋君のために作った作品であり、また橋君も実によく歌ってくれた。自分の作品は愛おしいが、橋君もまた可愛らしい」との感想を述べています。このコメントからも、彼と橋の深い絆が伺えます。

収録曲一覧

レコード1 (JV-166)

Side-1
1. 潮来笠
2. おけさ唄えば
3. 喧嘩富士
4. 木曽ぶし三度笠
5. 磯ぶし源太
6. 沓掛時次郎
7. すっとび仁義

Side-2
1. 南海の美少年
2. 俺ら次郎長
3. 花の兄弟
4. 中山七里
5. お嬢吉三
6. 月夜の渡り鳥
7. 白井権八

レコード2 (JV-167)

Side-1
1. 江梨子
2. 明日を呼ぶ港
3. 東京の美少年
4. 北海の暴れん坊
5. 若いやつ
6. あした逢う人
7. 東京ギター

Side-2
1. いつでも夢を
2. 舞妓はん
3. 若い東京の屋根の下
4. 白い制服
5. 通天閣の灯
6. 若い歌声
7. 赤いブラウス

付属のミニ写真集内容

追加要素として、ミニ写真集がアルバムに付属しています。この写真集には、橋幸夫の歌手活動を振り返る大切な瞬間が収められています。

• - 歌手部門第一位選出記念、レコード大賞受賞、金沢事件からの復帰、ハワイでの写真
• - 少年時代やボクシング、ビクター入社直後の思い出
• - スポーツや映画スナップ、舞台の様子の写真
• - 吉田正とのツーショットなど、貴重な瞬間が詰まっています。

このように『橋幸夫ゴールデンヒットアルバム第1集』は、橋の音楽の根幹を成す作品であり、彼の個性と魅力を余すことなく伝えています。音楽だけでなく、写真集によって視覚的にも楽しめる作品となっており、ファンにはたまらない一枚と言えるでしょう。

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