機場快線

香港機場快線（エアポートエクスプレス）

香港機場快線は、香港の都心部と香港国際空港、そして展示施設であるアジアワールドエキスポを結ぶ、香港鉄路（MTR）が運営する空港連絡[[鉄道]]です。路線カラーは青緑で、英語の頭文字からAELとも略されます。

概要

この路線は、ランタオ島の赤鱲角に位置する香港国際空港を起点とし、新界南部、西九龍を経由して、香港島北部の中心地である中環の香港駅に至ります。特に、新界南部からランタオ島へ渡る際には、道路と鉄道が併用されている世界最長の吊り橋である青馬大橋（全長2,200m）を通るのが特徴です。

空港駅と香港駅の間は、ピーク時には10分間隔で運行され、最速約24分で結ばれます。また、空港駅と九龍駅間は約22分で移動可能です。運賃は、空港駅-香港駅間が115香港ドル、空港駅-九龍駅間が105香港ドルですが、オクトパスカードを利用すると5香港ドルの割引が適用されます。さらに、空港駅では、同一日往復チケットが片道料金と同額で提供され、オクトパスカード利用の場合は自動的に無料になります。オクトパスカードで1時間以内にMTRに乗り換える場合、MTR区間の運賃が無料になるサービスもあります。

香港駅と九龍駅には、インタウンチェックイン施設が設置されており、多くの航空会社が対応しています。これにより、出発時刻の1時間30分前までであれば、搭乗手続きや手荷物の預け入れが可能です。さらに、両駅から主要ホテルへのシャトルバスも運行されています。

2005年には、アジアワールドエキスポの完成に伴い、空港駅から博覧館駅まで路線が延伸されました。ただし、香港駅、九龍駅、青衣駅の各駅から博覧館駅への運賃は、空港駅までの運賃とは異なる点に注意が必要です。

香港駅には、オフィス、ホテル、ショッピングモール、映画館などが併設された香港国際金融中心が、九龍駅には香港で最も高い環球貿易広場やホテルが設置されたユニオンスクエアがあります。これらの複合施設は、MTRによって開発されました。

九龍駅からは、広深港高速[[鉄道]]を利用して、深圳や広州へもアクセス可能です。

九龍駅と青衣駅は、空港方面への乗車専用駅で、香港方面へは降車専用駅です。ただし、平日と土曜日の午前7時から10時までの香港行きの列車に限り、青衣駅と九龍駅から片道20香港ドルで乗車できる「早晨專綫服務（モーニングエクスプレスサービス）」が提供されています。ただし、このサービスは座席が保証されているわけではありません。

チケット（乗車カード）

乗車券には、非接触型ICカードであるオクトパスカードと、機場快線専用の紙製またはプラスチック製のMifare Ultralightカードの2種類が採用されています。

開業直後のトラブル

1998年7月6日の開業直後には、車両や設備のトラブルが頻発し、大幅な遅延や運休が発生しました。これらの問題は徐々に解消されましたが、当初の運賃が高すぎるとの批判があり、乗車率は伸び悩みました。その後、MTRは期間限定で運賃を値下げするなどの対策を実施しました。

路線データ

路線距離：35.2 km
軌間：1,432 mm
駅数：5
複線区間：全線
複々線区間：九龍 - 青衣間、小濠湾車両基地 - 東涌駅手前
電化区間：全線（直流 1,500V 架線集電方式）
閉塞方式：ATP（TASC設置）
車両基地：小濠湾車両基地
地上区間：奥運駅手前 - 青衣 - 空港 - 博覧館間
走行方向：左側通行（空港方面の線路は、空港駅手前から立体交差で博覧館駅まで右側通行）

沿革

1998年7月6日：香港 - 空港間が開通。
2005年12月20日：空港 - 博覧館間が延伸開業。

使用車両

Adtranz社とCAF社の共同製作によるADtranz-CAF電車が11編成使用されています。香港寄りの先頭車両は、インタウンチェックイン用の荷物車として使用されるため、一般客は乗車できません。開業当初は7両編成でしたが、現在はすべて8両編成で運行されています。

駅一覧

■: 香港方面への乗車専用駅（降車のみ）
■: 空港・博覧館方面への乗車専用駅（乗車のみ）
空港駅：どちらの方面にも乗降可能

香港駅
九龍駅
青衣駅
機場駅
博覧館駅

脚注

関連項目

香港の鉄道
空港連絡[[鉄道]]

外部リンク

* Airport Express Services (英語) (繁体字中国語)

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