正しい政党

正しい政党

正しい政党（바른정당）は、韓国において2017年に設立された保守系の政党です。この政党は、朴槿恵大統領の与党であったセヌリ党（現・自由韓国党）を離党した議員たちによって結成されました。当初は「改革保守新党」という仮称で活動を開始し、自由民主主義と法治を重視する姿勢が打ち出されました。

結成の背景

正しい政党は、2016年末にセヌリ党の非主流派議員たちが新党結成を目指すことを公言したことを受けて、2017年1月24日に正式に設立されました。創党時には、保守主義を推進することや、真の市場経済の発展、安全保障の強化、民生の安定を主要な目標として掲げました。

特に、党名が決まる過程においては、関与した議員による投票を経て「正しい政党」という名称が選ばれました。その後の党大会では鄭柄国（チョン・ビョングク）氏が党の代表に選出され、新たな政治的路線がスタートしました。

大統領選挙での活動

正しい政党は、2017年5月に行われた大統領選挙において、候補者として劉承旼（リュ・スンミン）を擁立しました。しかし、選挙の結果は期待外れで、約7%の支持率で4位に終わりました。この選挙期間中、特に文在寅（ムン・ジェイン）候補が陰りを見せていたことから、保守勢力の候補者を一本化する試みが行われましたが、これには失敗し、党内の亀裂が深まることとなりました。

選挙後、正しい政党の内部で分裂が起き、約20名の議員が自由韓国党に戻ることを選択しました。この離党劇は、政党の存続に影響を及ぼすこととなったのです。

統合と消滅

2018年2月、正しい政党は国民の党と統合し、「正しい未来党」と名を改めました。統合された新しい政党の形成は、以前の保守政党の流れを引き継ぐ形ではありましたが、結局、新党もその後の政治表現で消滅することとなりました。この一連の流れは、保守政治が激動する中での動きの一環でした。

正しい政党の一連の活動は、韓国における保守政治の変遷を象徴しており、その結成から統合までの過程は、政治的な力学がどのように働くかを示す重要なケーススタディとも言えます。

党の哲学と理念

正しい政党は、法治主義を基本とし、経済体制の民主化を目指していました。これにより、党の目指す方向性は、旧セヌリ党・自由韓国党とは異なる新しい保守像の形成を目指していたことが伺えます。消滅後の影響や教訓は、今後の韓国政治においても影響を及ぼすことでしょう。

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