武蔵岩井駅

武蔵岩井駅（むさしいわいえき）

武蔵岩井駅は、かつて東京都西多摩郡日の出町大久野に位置していた、日本国有鉄道（国鉄）五日市線（岩井支線）の廃駅です。電報略号は「ムハ」でした。

歴史

1925年（大正14年）9月20日：五日市鉄道が武蔵五日市駅から当駅まで延伸した際に開業。
1940年（昭和15年）10月3日：五日市鉄道が南武鉄道と合併し、同社五日市線の駅となります。
1944年（昭和19年）4月1日：南武鉄道が戦時買収により国有化され、国鉄の駅となりました。
1952年（昭和27年）3月20日：手荷物、小荷物、貨物の取り扱いを廃止。旅客取り扱いも制限（五日市線および青梅線内各駅発着に限る）。
1971年（昭和46年）2月1日：五日市線（岩井支線）の大久野駅から当駅間が廃線となり、駅も廃止されました。

開業当初より、セメント輸送の拠点として機能し、貨物列車は武蔵五日市駅を経由せず、三内信号扱所から拝島駅を経由して京浜工業地帯へ直行していました。旅客列車は武蔵五日市駅から三内信号扱所でスイッチバックして当駅へ向かうルートでしたが、運行本数は少なく、廃止直前は1両編成の電車が朝夕に1日6往復のみ運行される過疎路線でした。

1971年、国鉄の経営再建に伴う合理化の一環として、五日市線への列車集中制御装置（CTC）導入に合わせて廃止されました。旅客輸送は西東京バスに引き継がれましたが、武蔵岩井にある日本セメント西多摩工場（現太平洋セメント）への燃料搬入とセメント積み出しのため、路線は専用線として貨物列車の運行が続けられました。しかし、1982年に五日市線の貨物運行が休止となり、武蔵五日市駅から大久野駅間が廃止され、岩井支線は完全に姿を消しました。

駅構造

廃止時は単式ホーム1面1線の地上駅で、木造駅舎が存在しました。

駅周辺

太平洋セメント（旧・日本セメント、浅野セメント）
つるつる温泉
東京都道184号奥多摩あきる野線
平井川

駅跡地

武蔵岩井駅の跡地は、太平洋セメントの従業員駐輪場として利用されています。

現在のアクセス

西東京バス岩井橋バス停が最寄りです（五日市営業所、五20・五21系統）。

五20系統：武蔵五日市駅 - つるつる温泉
五21系統：武蔵五日市駅 - 松尾

隣の駅

日本国有鉄道

五日市線（岩井支線）

大久野駅 - 武蔵岩井駅

関連項目

日本の鉄道路線一覧
* 廃駅

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