武蔵五日市駅

武蔵五日市駅について

武蔵五日市駅（むさしいつかいちえき）は、東京都あきる野市舘谷台に位置する、東日本旅客鉄道（JR東日本）五日市線の終着駅です。駅番号はJC86で、東京都道33号沿いにあります。あきる野市の西部、旧五日市町の東部に位置し、地域の交通拠点として重要な役割を担っています。

歴史

当駅は、1925年（大正14年）に五日市鉄道の駅として開業しました。当初は「五日市駅」という名称でしたが、後に現在の「武蔵五日市駅」に改称されました。開業当初は、現在の駅の東約300メートルの場所に「三内信号扱所」があり、そこから北方向に岩井支線が分岐していました。この岩井支線は、セメントの原料となる石灰岩の輸送を目的として敷設されましたが、トラック輸送への移行に伴い、1971年に旅客輸送が廃止され、その後1982年に廃線となりました。高架化工事の際には、旧岩井支線の路盤が活用されました。

現在、三内信号扱所跡から南方には、高架化前の駅へと続く本線の廃線敷が残っています。

五日市線の終着駅ではありますが、高架化は頭端式ではなく中間駅構造で行われたため、下り線側は延伸可能な構造になっています。過去には檜原村への延伸要望がありましたが、具体的な計画は公表されていません。

年表

1925年（大正14年）
4月21日：五日市鉄道の拝島～当駅間が開業。同時に「五日市駅」として開業し、旅客と貨物の取り扱いを開始。
6月1日：武蔵五日市駅に改称。
9月20日：当駅～武蔵岩井駅間が開通（通称：岩井支線）。
1940年（昭和15年）10月3日：五日市鉄道が南武鉄道に合併され、同社の駅となる。
1944年（昭和19年）4月1日：南武鉄道が国有化され、運輸通信省五日市線の駅となる。
1949年（昭和24年）6月1日：日本国有鉄道の発足により、国鉄五日市線の駅となる。
1961年（昭和36年）4月15日：貨物の取り扱いを廃止。
1971年（昭和46年）2月1日：当駅～大久野駅間の旅客営業を廃止。同時に大久野～武蔵岩井駅間を廃止。
1982年（昭和57年）11月15日：当駅～大久野駅間を廃止（貨物営業終了）。
1984年（昭和59年）2月1日：荷物扱いを廃止。
1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化に伴い、JR東日本の駅となる。
1993年（平成5年）：駅舎高架化工事に着手。
1996年（平成8年）7月6日：駅舎が高架化され、自動改札機が設置され、供用開始。発車メロディを導入。
2001年（平成13年）11月18日：ICカード「Suica」が利用可能となる。
2016年（平成28年）
3月末：駅舎リニューアル工事が完了（多摩産木材による構内美化・木質化）。
4月29日：駅舎リニューアルに伴い、あきる野市が「秋川渓谷観光情報コーナー」を開設。
2017年（平成29年）9月30日：みどりの窓口の営業を終了。
2018年（平成30年）4月1日：業務委託化。

駅構造

島式ホーム1面2線を有する、五日市線で唯一の高架駅です。JR東日本ステーションサービスが駅管理を受託する、拝島駅管理の業務委託駅です。駅舎内には自動改札機、自動券売機、自動精算機、コンビニエンスストア「NewDays」などが設置されています。改札は1か所で、出口は北口と南口があります。南口から北口へ通路が伸びていますが、南口がメインとなっています。

のりば

（出典：JR東日本:駅構内図）

夜間留置が2本設定されています。

駅構内店舗など

いずれも改札外にあります。

NewDays: コンビニエンスストア。店内にはみずほ銀行のATMが設置されており、土産物も取り扱っています。
観光情報コーナー: あきる野市が設置・運営。秋川渓谷の観光パンフレットやポスターを掲示。土日祝日の午前中にはボランティアガイドが常駐しています。
五日市観光案内所: あきる野市観光協会の案内所です。
blan.co (ブランコ): 軽食や飲み物のテイクアウト店。2階にはイートインスペースがあり、多摩産木材を使用した内装が特徴です。
コインロッカー: 400円と500円の2種類のサイズがあります。
公衆無線LANサービス「秋川渓谷Wi-Fi」: 駅や観光情報コーナー、公共施設などで無料で利用できます。

利用状況

2023年度（令和5年度）の1日平均乗車人員は3,692人です。1990年度以降の乗車人員は以下の通り推移しています。

東京都統計年鑑などを参照'>1990年度以降の1日平均乗車人員の推移

駅周辺

旧五日市町の中心部に位置し、駅前には商店街「五日市商和会」が広がっています。

主要道路

山梨県道・東京都道33号上野原あきる野線（檜原街道）
秋川街道
東京都道31号青梅あきる野線
東京都道32号八王子五日市線
東京都道7号杉並あきる野線（五日市街道）

バス

西東京バス五日市営業所
西東京バス五日市営業所下町車庫

観光名所

阿伎留神社
生涯青春の湯 つるつる温泉（路線バスで約20分）
秋川渓谷
秋川渓谷瀬音の湯

店舗

いなげや ina21 五日市店
パークショッピングセンター館谷店

金融機関

武蔵五日市駅前郵便局
五日市仲町郵便局
りそな銀行あきる野支店五日市出張所
秋川農業協同組合五日市支店
西武信用金庫五日市支店

学校・公共施設

五日市警察署
五日市警察署五日市駅前交番
あきる野市役所五日市出張所
あきる野市立五日市図書館
あきる野商工会五日市支所
東京都立五日市高等学校
あきる野市立五日市小学校
あきる野市立五日市中学校

バス路線

駅舎の高架化に伴い駅前バスロータリーが建設されました。西東京バスの一般路線バスとあきる野市コミュニティバス「るのバス」が乗り入れています。また、早朝には武蔵五日市駅始発・拝島駅行きの「五40」早朝バスが運行しています。

駐車場・カーシェアリング

駅敷地内にはパーク24のコインパーキングがあり、パークアンドライドに対応しています。Suicaも利用可能で、JRとの同時利用で割引サービスが適用されます。また、駐車場内にはパーク24のカーシェアリングサービススタンド（タイムズカープラス）が設置されています。

荷物一時預かり・有料シャワー・レンタサイクル

駅前には、東京裏山ベースがあり、サイクリングや登山客向けに荷物の一時預かり、有料シャワー、レンタサイクルなどのサービスを提供しています。

隣の駅

東日本旅客鉄道（JR東日本）五日市線

武蔵増戸駅 (JC 85) - 武蔵五日市駅 (JC 86)

廃止区間（日本国有鉄道　五日市線（岩井支線））

武蔵五日市駅 - 大久野駅

参考文献

『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR 38号 青梅線・鶴見線・南武線・五日市線』曽根悟（監修）、朝日新聞出版分冊百科編集部（編集）、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2010年4月11日。

脚注

記事本文

利用状況

JR東日本の2000年度以降の乗車人員

東京都統計年鑑

関連項目

五日市鉄道
西東京バス五日市営業所
五日市町 ([[東京都)]] - 現：あきる野市
五日市駅 - JR西日本の駅（広島県）
日本の[[鉄道駅]]一覧

外部リンク

* 駅の情報（武蔵五日市駅）：JR東日本

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