武藤一彦

武藤一彦は、1881年（明治14年）1月18日に大分県速見郡日出村で生まれ、1968年（昭和43年）2月2日に87歳で生涯を閉じました。彼は、日本の陸軍軍人、そして政治家として、激動の時代を生きました。

1901年11月22日、武藤は陸軍士官学校（13期）を卒業し、翌1902年6月23日に陸軍騎兵少尉に任官、騎兵第12連隊に配属されました。その後、日露戦争に出征し、戦場を経験しました。

さらに、陸軍大学校（25期）で学び、1913年11月26日に卒業。その後は、陸軍省軍務局課員、関東都督府陸軍部附、臨時満州里兵站司令官、関東兵站参謀、関東軍参謀など、重要な役職を歴任しました。

武藤は、騎兵第16連隊長、第10師団参謀長なども務め、1929年8月1日に陸軍少将に進級し、騎兵第4旅団長に就任しました。その後、第12師団司令部附を経て、1932年8月8日には軍馬補充部本部長に転任しました。1933年8月1日には陸軍中将に進みましたが、1934年8月1日に待命となり、同月30日に予備役編入となりました。

しかし、1937年7月には留守第6師団長として再び召集され、1939年3月9日に召集解除となりました。その後、1944年6月24日には大分市長に就任し、地方行政にも携わりました。1945年3月31日に市長を退任し、同日、大分地区司令官として召集され、終戦を迎えました。終戦後、武藤は公職追放の対象となりました。

武藤一彦は、軍人としてだけでなく、政治家としてもその手腕を発揮し、激動の時代を駆け抜けました。彼の足跡は、日本の近代史における重要な一ページを飾っています。

参考文献

秦郁彦編『日本陸海軍総合事典』第2版、東京大学出版会、2005年。
外山操編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』芙蓉書房出版、1981年。
福川秀樹『日本陸軍将官辞典』芙蓉書房出版、2001年。
歴代知事編纂会編『日本の歴代市長』第3巻、歴代知事編纂会、1985年。
* 内閣「武藤一彦大分県大分市長ニ任スルノ件」昭和19年。国立公文書館 請求番号：本館-2A-021-00・任Ｂ03742100

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