歩兵第62連隊

歩兵第62連隊

歩兵第62連隊（ほへいだい62れんたい）は、大日本帝国陸軍に所属した連隊の一つです。この連隊は、その歴史の中で二度編成され、解隊されるという特異な経緯をたどっています。

沿革

初期の編成と移動

1905年（明治38年）8月8日、歩兵第62連隊は軍旗を授与され、第16師団の隷下部隊としてその歴史をスタートさせました。当初は大阪に駐屯していましたが、1908年（明治41年）には徳島県へと移転しています。

1909年（明治42年）には、留守隊が徳島県に設置される一方で、連隊は清国（現在の中国）の旅順へと派遣され、海外での任務に従事しました。その後、1911年（明治44年）には再び徳島県に戻っています。

一時的な廃止

1925年（大正14年）5月1日、宇垣軍縮の影響を受け、歩兵第62連隊は一時的に廃止されました。これは、軍事費削減を目的とした政策の一環でした。

再編成と戦時下の活動

1938年（昭和13年）7月14日、連隊は松山で再編成され、再び軍旗を授与されました。この時、第21師団の隷下となり、日中戦争勃発後の中国大陸へと派遣されます。同年9月には塘沽に上陸し、安徽省宿県の警備を担当した後、華北地域での治安維持活動に従事しました。

1939年（昭和14年）には、蘇北作戦や于学忠討伐戦といった作戦に参加し、戦線を転戦しました。1942年（昭和17年）には、戦域は東南アジアへと拡大し、フィリピンの戦いにも参加しています。2月26日にリンガエン湾に上陸後、バターン半島の戦いを経てルソン島中部の警備に就きました。その後、ビサヤ諸島平定作戦にも参加しています。同年12月5日には、仏印（現在のベトナム）へと転進しています。

1945年（昭和20年）3月には、明号作戦に参加し、激戦を経験。同年8月、終戦を迎え、連隊の歴史は幕を閉じました。

歴代連隊長

歴代の連隊長に関する詳細は、参考文献に詳しい情報が記載されています。

参考文献

『日本陸軍連隊総覧 歩兵編（別冊歴史読本）』新人物往来社、1990年。
外山操・森松俊夫編著『帝国陸軍編制総覧』芙蓉書房出版、1987年。
秦郁彦編『日本陸海軍総合事典』第2版、東京大学出版会、2005年。
外山操編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』芙蓉書房出版、1981年。
『官報』

関連項目

大日本帝国陸軍連隊一覧

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