毛利元尭

毛利元堯

毛利元堯（もうり もとたか）は、江戸時代中期に周防国徳山藩（現在の山口県周南市）を治めた第4代藩主です。徳山藩毛利家は、長州藩の支藩にあたる一門で、元堯は就隆系毛利家の4代目当主にあたります。

生涯

元禄15年（1702年）に、第3代藩主・毛利元次の次男として徳山で生まれました。幼名は亀松、または亀次郎と名付けられ、後に百次郎と改めました。元服後には、元国、就久、就清、元堯と名前を改めました。

宝永5年（1708年）には、常陸下館藩主・黒田直邦の娘との婚姻が計画されましたが、破談となりました。

正徳5年（1715年）に元服しましたが、翌年の享保元年（1716年）に徳山藩は万役山事件を理由に改易となります。元堯は本家である長州藩に身柄を預けられることとなりました。

しかし、奈古屋里人ら旧徳山藩家臣団の尽力により、享保4年（1719年）に徳山藩は3万石で再興を許されます。元堯は藩主として迎えられ、藩政の再建に尽力することとなります。

しかし、江戸参勤中の享保6年（1721年）に、疱瘡（天然痘）にかかり、江戸の今井谷邸で20歳の若さで亡くなりました。実子がいなかったため、異母弟である毛利広豊が跡を継ぎました。

法号は豪徳院殿家山紹運大居士。墓所は東京都港区愛宕の青松寺にあります。

人物

徳山藩は、元堯の祖父の代に当たる毛利元賢の時代に、藩政の確立を見ましたが、元堯の父である元次の時代に万役山事件が起こり改易となりました。元堯は幼くして藩主不在という苦難を味わいましたが、家臣団の尽力により藩を再興し藩主となりました。

短命ではありましたが、藩政再建に尽力した元堯の功績は大きく、徳山藩の歴史において重要な人物として位置づけられています。

系譜

父：毛利元次（1668-1719）
母：蓮性院（?-1717） - 毛利元次の側室。名は宮内。
養子：毛利広豊（1709-1773） - 毛利元次の三男で、元堯の異母弟。

参考文献

防長新聞社山口支社編 編『近世防長諸家系図綜覧』三坂圭治監修、防長新聞社、1966年3月。

もう一度検索