気まぐれコンセプト

『気まぐれコンセプト』とは

『気まぐれコンセプト』は、ホイチョイ・プロダクションズ（作・馬場康夫、画・松田充信）による日本の4コマ漫画です。1981年から『ビッグコミックスピリッツ』（小学館）で連載が開始され、長年にわたり読者に愛されています。

作品の概要

この作品は、広告業界を舞台に、そこで働く広告マンたちの日常をユーモラスに描いています。1話あたり見開き2ページで、1コマ漫画と3本の4コマ漫画が掲載されるのが基本スタイルです。長期連載であるにもかかわらず、単行本化は1984年の1冊のみでしたが、2007年に『気まぐれコンセプト クロニクル』として23年分の抜粋が、さらに2016年には連載開始から35年分の作品を収録した『気まぐれコンセプト 完全版』が発売されました。

作中には、電通、博報堂、東急エージェンシーなど実在する広告代理店の名前が登場し、広告業界の裏側を垣間見ることができます。また、当時の時事ネタを巧みに織り交ぜており、現代社会を風刺する内容も多く含まれています。

2015年4月には、作画担当の松田充信が腱鞘炎のため降板し、伊尾仁志に交代しました。このタイミングで“2nd season”と銘打ち、新たな展開を見せています。また、フジテレビ系のコント番組『ココリコミラクルタイプ』では、一部のネタが映像化されています。

受賞歴

第52回小学館漫画賞審査委員特別賞

主な登場人物

登場人物の設定は、時代やストーリーによって多少の変更が見られます。

白クマ広告社

銀座に本社を構える準大手総合広告代理店。読売広告社や第一広告社（現「I&S BBDO」）などがモデルとされています。

ヒライ / 平井裕人：主人公。白クマ広告社の営業マン。早稲田大学卒。年齢は30歳代前半の設定ですが、平社員です。バブル景気時に入社したという設定でしたが、近年はあまり触れられていません。女性の嘘を見抜くのが得意で、「合コン探偵」の異名を持ちます。特にスチュワーデスや女性アナウンサーなどの動向に詳しい。
ウツイ：ヒライの後輩。本名：宇津井躁太郎。青山学院大学卒。1995年の新入社員シリーズで登場しました。
クマダ部長：白クマ広告社の営業部長。初登場時とは名前や髪型が異なっています。
ヨシオカ：ヒライの後輩でしたが、ウツイの登場により出番が減少しました。
マツイ：白クマ広告社のクリエイティブディレクター。一橋大学卒という設定ですが、美大卒との説もあり、詳細は不明。長髪でサングラスをかけています。
ナオエ：白クマ広告社の女性クリエイター。
社長：白クマ広告社第5代社長。
細川：白クマ広告社媒体局（通称「ラ・テ局」）部長。過激な接待を行うセクハラ好きのエロオヤジ。
小宮：白クマ広告社媒体局の女性社員。ウツイと同期入社。ラ・テ局の過激な宴会芸に最初は引いていましたが、次第に慣れてしまいました。
アベ：白クマ広告社営業マン。ヒライと同期。体育会系。
真面田：松田作画時代の末期に登場した真面目な社員。
コジマ：2015年4月から登場した新入社員。小柄で丸眼鏡をかけています。
チャライ：日焼け肌・茶髪の若手社員。2nd seasonから登場し、ヒライの解説役を引き継ぎました。
オザキ：2019年から登場した新入社員。無表情で生意気な性格です。

荒鷲エージェンシー

カヤマ君：主人公のライバル。荒鷲エージェンシーの営業マン。若大将シリーズの加山雄三がモデルです。

カブト自動車

白クマ広告社のクライアントである自動車会社。

ザイゼン部長：カブト自動車の宣伝部長。『白い巨塔』の財前五郎がモデル。2nd Seasonでは「いいね！乞食」というキャラが加わっています。
バンダイさん：カブト自動車宣伝部の社員。初期に登場していました。

書誌情報

『気まぐれコンセプト』 - 1984年7月発行 ISBN 4-09-359001-X
『気まぐれコンセプト クロニクル』 - 2007年1月20日発売 ISBN 978-4-09-359002-0
『気まぐれコンセプト 完全版』 - 2016年2月16日発売 ISBN 978-4-09-359212-3

コラボアニメ

2016年6月には、カゴメとのコラボで短編アニメ『残念中高年の健康見栄講座』が公開されました。

脚注

『気まぐれコンセプト』ホイチョイ・プロダクションズ - ビッグコミックスBROS.NET

関連項目

『バブルへGO!! タイムマシンはドラム式』
JUNK 爆笑問題カーボーイ（TBSラジオ） - コラボ企画「気まぐれ四コマクイズ」
* ゆく年くる年（民間放送テレビ）- 番組終了がネタにされた事がある

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