水原県

水原県とは

水原県は、1869年（明治2年）に、越後国全域を管轄するために明治政府によって設置された県です。現在の新潟[[県]]域に存在していました。しかし、その存続期間は短く、わずか数ヶ月で新潟[[県]]へと統合されました。

水原県成立の背景

明治2年当時、越後国では、佐渡国を含む政府直轄地を管轄する越後府（第2次）と、新潟町政および外交を管轄する新潟[[県]]（第1次）が並立していました。しかし、内政と外交を分離する政策に反対する意見や、新潟港の開港に伴う外国人遊歩区域の問題から、越後府の管轄区域拡大と機能強化を求める声が強まっていました。さらに、越後国全域を統一して統治すべきという意見も出ていましたが、本庁を新潟町に置くか、水原陣屋に置くかで意見が対立していました。

こうした状況の中、政府は内政と外交の統一案を採用し、越後府（第2次）と新潟[[県]]（第1次）を廃止して、両府県を統合した水原県を設置しました。県庁は水原に置かれましたが、新潟には分局が置かれ、両者間の連携は円滑ではなく、依然として分離状態が続いていました。

水原県の変遷

水原県は、一旦は越後全域の政府直轄地を管轄することとなりました。しかし、その後、柏崎[[県]]（第2次）が設置され、上越・中越地方の5郡が分離されたため、水原県は下越地方2郡のみを管轄することとなりました。これは前年の越後府（第1次）・柏崎[[県]]（第1次）併立時よりも狭い範囲でした。

開港場である新潟を抱える水原県は、外交問題処理の難しさから、新潟町を管轄する新潟局の機能強化を迫られました。そのため、県庁機能を水原から新潟へ移転せざるを得なくなり、1869年末から翌年はじめにかけて、知事らが相次いで新潟に移りました。事実上、新潟が県の中心として機能するようになり、その結果、新潟町に新潟[[県]]（第2次）が設置され、水原県は廃止されました。なお、水原県知事であった三条西公允は、引き続き新潟[[県]]知事を務めています。

水原県の管轄地域

水原県が管轄していた地域は、以下の通りです。

越後国
古志郡 - 284村（のちに第2次柏崎[[県]]に移管）
頸城郡の一部 - 483村（同上）
魚沼郡の一部 - 393村（同上）
刈羽郡の一部 - 147村（同上）
三島郡の一部 - 163村（同上）
蒲原郡 - 874村

水原県の歴代知事

1869年7月27日 - 1869年10月3日：壬生基修（前第2次越後府知事、元公家）
1869年10月3日 - 1870年3月7日：三条西公允（前侍従、元公家）

まとめ

水原県は、越後国全域の統一を目指して設置されましたが、その役割を十分に果たすことができず、短期間でその歴史を終えました。しかし、その短い期間の中で、新潟[[県]]の成立に重要な役割を果たしたと言えるでしょう。

関連項目

越後府
新潟府
新潟[[県]]（第1次）
新潟[[県]]（第2次）
柏崎[[県]]

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