水谷勝宗

水谷勝宗（みずのや かつむね）は、江戸時代前期の武将で、備中国松山藩（現在の岡山県高梁市）の2代目藩主です。初代藩主・水谷勝隆の長男として生まれました。

寛文4年（1664年）、父・勝隆の死去に伴い家督を継ぎ、松山藩の第2代藩主となりました。この際、弟の勝能に2000石を分与しています。寛文6年（1666年）には、京極高国が改易された際に、丹後宮津城の守備を任されました。

貞享元年（1684年）には、それまでの外様大名から譜代大名に列せられました。これにより江戸城での勤務が長期化し、藩政は嫡男の勝美と家老の鶴見良俊が中心となって行うようになりました。

勝宗の藩政においては、新田開発や用水路の建設、城下町の整備など、藩の発展に大きく貢献しました。特に、松山城の大規模な改修を3年にわたり実施し、現在重要文化財となっている天守は、この時の改修によって現在の姿になったものです。

元禄2年（1689年）閏正月、家督を嫡男の勝美に譲り隠居しました。同年2月19日、桜田屋敷にて67歳で亡くなりました。

系譜

父：水谷勝隆（1597年 - 1664年）
母：寺沢広高の娘
正室：青山幸成の娘
次男：水谷勝美（1663年 - 1693年）
後室：栄子 - 松尾相氏の娘、後大奥上臈「梅津」
生母不明の子女
三男：水谷勝時
女子：平山常時室

勝宗は、藩主として藩政の安定と発展に尽力し、松山藩の基礎を築いた人物として知られています。特に、松山城の改修は、現在もその歴史的価値を伝える重要な遺産となっています。

もう一度検索