水郷筑波国定公園

水郷筑波国定公園

水郷筑波国定公園は、関東平野東部に位置し、茨城県と千葉県にまたがる国定公園です。1959年に水郷国定公園として指定され、その後、筑波山や加波山地域が編入され、現在の水郷筑波国定公園となりました。この公園は、霞ヶ浦、潮来、佐原などの水郷地帯、鹿島神宮、香取神宮、そして犬吠埼から屏風ヶ浦に至る海岸線など、多様な景観を有しています。

概要

水郷筑波国定公園は、江戸時代から人々に親しまれてきた景勝地が多く、現在でも多くの人々が訪れる人気の観光スポットです。鹿島神宮や香取神宮などの歴史的な神社、筑波山の山岳信仰など、文化的景観保護の観点からも重要な場所となっています。また、茨城県内では唯一の上級公園として、その価値が認められています。

歴史

公園の歴史は、1934年に千葉県が水郷地域を県立公園に指定したことに始まります。その後、1951年には、千葉県と茨城県が共同で「日本水郷国立公園」の指定を厚生省に申請しました。国会議員による促進連盟の結成や期成同盟会の設立を経て、1959年に水郷国定公園として指定されました。その後、1969年には筑波山や加波山が編入され、現在の水郷筑波国定公園となりました。公園区域の変更や記念切手発行など、様々な出来事を経て現在に至っています。

著名な景勝地

• - 筑波山: 標高877m。平坦な関東平野にそびえ立つ美しい山容で知られ、日本百名山の一つにも数えられています。
• - 加波山: 筑波山と並び、信仰の対象として古くから親しまれてきました。
• - 霞ヶ浦: 茨城県南東部に位置する湖で、水郷地帯を代表する景観です。
• - 鹿島神宮: 古代より武神を祀る由緒ある神社で、多くの参拝者が訪れます。
• - 利根川下流: 潮来や佐原など、水郷の情緒あふれる景観が楽しめます。
• - 香取神宮: 鹿島神宮と並ぶ、由緒ある神社で、歴史と文化を感じられます。
• - 犬吠埼: 本州最東端に位置する岬で、太平洋の雄大な景色が望めます。
• - 屏風ヶ浦: 海蝕によって形成された断崖で、自然の驚異を感じられます。

自然

水郷筑波国定公園は、豊かな自然に恵まれています。利根川下流域には、マコモ、ヨシ、ガマなどの水生植物が繁茂し、多様な動植物が生息しています。鹿島神宮の社叢には、スダジイやタブノキの巨木が見られ、筑波山麓では、植生の垂直分布を観察できます。また、霞ヶ浦では、オオヨシキリやカイツブリなどの野鳥、犬吠埼では、ウミウやウミネコなどの海鳥類を観察できます。筑波山地一帯は、ホンドキツネ、ニホンリス、ムササビなどの哺乳類や、カワセミ、オオタカなどの鳥類が生息する、自然豊かな場所です。

地質学的には、屏風ヶ浦の海蝕による断崖形成が特筆されます。

水郷筑波国定公園は、美しい景観と豊かな自然、そして歴史と文化が調和した、魅力的な場所です。

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