水陸機動団戦闘上陸大隊

水陸機動団戦闘上陸大隊について

水陸機動団戦闘上陸大隊は、長崎県佐世保市の崎辺分屯地に拠点を置く、陸上自衛隊水陸機動団隷下の機甲科部隊です。この部隊は、水陸両用装軌車両AAV7を陸上自衛隊で唯一運用しており、水陸機動団の隊員を輸送艦から揚陸地点へ送り込み、上陸作戦前後の火力支援を行うことを主な任務としています。

部隊の概要

戦闘上陸大隊は3個の戦闘上陸中隊を基幹としており、隊本部と本部管理中隊、そして第1戦闘上陸中隊が崎辺分屯地に駐屯しています。第2戦闘上陸中隊は玖珠駐屯地、第3戦闘上陸中隊は竹松駐屯地に配置されています。当初は相浦駐屯地に併設される崎辺分屯地に集結する予定でしたが、分屯地の建設遅延により、一時的に相浦駐屯地に配置されていました。2個中隊体制で発足後、2024年3月には第3戦闘上陸中隊が竹松駐屯地に新編されました。

部隊自体は比較的新しいですが、AAV7は部隊実験用に、かつて玖珠駐屯地に駐屯していた第4師団第4戦車大隊（第2戦車中隊）に配備されていたものを基盤としています。第4戦車大隊は2018年3月26日に廃止され、翌27日に戦闘上陸大隊と西部方面戦車隊が新編されました。AAV7の操縦訓練などの教育は、水陸機動教育隊や第4戦車大隊で行われていましたが、初期にはアメリカ海兵隊のキャンプ・ペンドルトン海兵隊基地でも実施されました。

崎辺分屯地司令は大隊長が兼務しています。

沿革

2018年3月27日：第4戦車大隊第2戦車中隊などを基幹として編成。大隊の主力は相浦駐屯地に一時的に、第2戦闘上陸中隊は玖珠駐屯地に配置。
2019年3月26日：崎辺分屯地が開設され、大隊の主力が相浦駐屯地から移駐。大隊長が分屯地司令に指定。
2024年3月21日：第3戦闘上陸中隊が竹松駐屯地に新編。

編成

戦闘上陸大隊の主な編成は以下の通りです。特記がない限り、崎辺分屯地に駐屯しています。

戦闘上陸大隊本部
本部管理中隊「水機団戦上‐本」
第1戦闘上陸中隊「水機団戦上‐1」
第2戦闘上陸中隊「水機団戦上‐2」（玖珠駐屯地）
第3戦闘上陸中隊「水機団戦上‐3」（竹松駐屯地）
整備支援部隊
水陸機動団後方支援大隊第2整備中隊戦闘上陸直接支援小隊（崎辺分屯地）：2018年3月27日より
第2整備班（玖珠駐屯地）：2018年3月27日より
第3整備班（竹松駐屯地）：2024年3月21日より

主要装備品

水陸両用車AAV7
40mm自動てき弾銃Mk19
12.7mm重機関銃M2
7.62mm機関銃M240
89式5.56mm小銃
9mm拳銃SFP9

まとめ

水陸機動団戦闘上陸大隊は、水陸両用作戦における部隊輸送と火力支援の中核を担う重要な部隊です。AAV7の運用能力を活かし、島嶼部防衛における迅速な展開と効果的な戦闘遂行を目指しています。最新の装備と訓練により、常に変化する安全保障環境に対応できるよう、日々精進を重ねています。

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