相浦駐屯地

相浦駐屯地について

相浦駐屯地（あいのうらちゅうとんち、JGSDF Camp Ainoura）は、長崎県佐世保市大潟町に所在する陸上自衛隊の駐屯地です。水陸機動団をはじめとする部隊が駐屯しており、日本の防衛体制において重要な役割を担っています。

概要

相浦駐屯地は佐世保市の西部に位置し、海岸地区にあります。周辺には海上自衛隊佐世保基地やアメリカ海軍佐世保基地があり、約5km圏内という近接した場所に位置しています。駐屯地司令は水陸機動団長が兼務しています。また、海上自衛隊佐世保地方隊崎辺地区に開設された崎辺分屯地は、相浦駐屯地の隷下にあり、本項でまとめて取り扱います。

歴史

この地は、江戸時代中期に相浦川河口の干潟を干拓して開発された新田でした。その後、以下のような変遷を辿っています。

大日本帝国海軍時代

1941年（昭和16年）11月16日：佐世保海兵団の第二海兵団が設置されました。
1944年（昭和19年）1月4日：相浦海兵団に改称されました。

アメリカ軍時代

1945年（昭和20年）：太平洋戦争終結後、アメリカ軍が進駐し、訓練地として接収されました。

陸上自衛隊時代

1955年（昭和30年）8月：アメリカ軍から返還されました。
1955年（昭和30年）10月21日：陸上自衛隊相浦駐屯地が開設され、第8新隊員教育隊が針尾駐屯地より移駐しました。
1956年（昭和31年）1月12日：第5陸曹教育隊が福岡[[駐屯地]]から移駐しました。
1959年（昭和34年）8月13日：第8新隊員教育隊が第2教育連隊に改編されました。
1963年（昭和38年）8月1日：第5陸曹教育隊が大村[[駐屯地]]へ移駐しました。
1969年（昭和44年）8月1日：部隊の移駐と改編が行われ、第3教育団本部が別府[[駐屯地]]から移駐し、第2教育連隊が第118教育大隊に改編されました。
1974年（昭和49年）1月24日：第5陸曹教育隊が大村[[駐屯地]]から再移駐しました。
2000年（平成12年）8月31日：西部方面普通科連隊の設置が発表されました。
2002年（平成14年）3月27日：西部方面普通科連隊が編成完結しました。
2003年（平成15年）3月27日：第301普通科直接支援隊（西部方面普通科連隊を支援）が新編されました。
2004年（平成16年）3月30日：車両教育隊が第118教育大隊に編入されました。
2013年（平成25年）3月26日：第3教育団が西部方面混成団に改編されました。
2015年（平成27年）3月26日：西部方面会計隊の改編に伴い、第395会計隊が廃止され、第363会計隊相浦派遣隊が配置されました。
2016年（平成28年）3月：水陸機動団新編準備室が相浦駐屯地業務隊内に発足し、第118教育大隊隷下の車両教育隊が竹松駐屯地に移駐しました。
2017年（平成29年）3月26日：水陸機動団新編準備室が水陸機動準備隊に拡大改編され、西部方面隊直轄として編成完結し、第118教育大隊が久留米[[駐屯地]]に移駐しました。
2018年（平成30年）3月27日：西部方面普通科連隊及び水陸機動準備隊を廃止し、水陸機動団を新編。水陸機動団長を相浦駐屯地司令に職務指定。西部方面混成団本部と第5陸曹教育隊が久留米[[駐屯地]]に移駐しました。
2019年（平成31年）3月26日：崎辺分屯地が開設され、戦闘上陸大隊・水陸機動教育隊の一部が崎辺分屯地に移駐しました。
2021年（令和3年）4月11日：アメリカ軍、オーストラリア軍、フランス軍との離島防衛共同訓練「アーク21」が開始されました。
2022年（令和4年）3月17日：第101電子戦隊の一部が配備されました。

駐屯部隊

陸上総隊直轄部隊

水陸機動団
水陸機動団本部
第1水陸機動連隊
第2水陸機動[[連隊]]
後方支援大隊
偵察中隊
施設中隊
通信中隊
陸上自衛隊水陸機動教育隊
電子作戦隊
第101電子戦隊
第6電子戦小隊

西部方面隊隷下部隊・機関

西部方面システム通信群
第102基地システム通信大隊
第321基地通信中隊
相浦派遣隊
西部方面会計隊
第363会計隊
相浦派遣隊
相浦駐屯地業務隊

防衛大臣直轄部隊

警務隊
西部方面警務隊
第134地区警務隊
相浦派遣隊

共同の機関

自衛隊長崎地方協力本部
佐世保援護センター

崎辺分屯地

相浦駐屯地の隷下にある分屯地として2019年3月26日に開設されました。海上自衛隊佐世保基地崎辺地区に隣接しており、水陸両用車の操縦訓練場や入水点検槽があります。駐屯部隊は、施設建設の遅れにより、水陸機動団編成完結から分屯地開設までの間、相浦駐屯地に暫定配備されていました。基地通信及び分屯地管理業務は相浦駐屯地の基地通信中隊派遣隊及び相浦駐屯地業務隊の一部が分派されています。

陸上総隊直轄部隊

水陸機動団（一部）
水陸機動団戦闘上陸大隊（主力）
戦闘上陸大隊本部
本部管理中隊
第1戦闘上陸中隊
後方支援大隊（一部）
戦闘上陸直接支援小隊
通信中隊（一部）
崎辺派遣隊
水陸機動教育隊（一部）
第2教育科

西部方面隊直轄部隊

西部方面システム通信群
第102基地システム通信大隊
第321基地通信中隊（一部）
崎辺派遣隊
相浦駐屯地業務隊
崎辺派遣隊

防衛大臣直轄部隊

警務隊
西部方面警務隊
第134地区警務隊
崎辺派遣隊

最寄りの幹線交通

高速道路: 西九州自動車道 相浦中里IC
一般道: 国道35号、国道204号、国道498号、長崎県道11号佐世保日野松浦線、長崎県道139号佐世保鹿町線、長崎県道149号俵ヶ浦日野線
鉄道: JR九州佐世保駅、松浦[[鉄道]]大学駅
港湾: 佐世保港、長崎港（重要港湾）
飛行場: 長崎空港（第二種空港）

周辺の重要施設

九州電力相浦発電所（出力87.5万kW、石油火力発電）
佐世保港（海上自衛隊・在日米軍佐世保基地・海上自衛隊佐世保地方総監部が存在）

脚注

[外部リンク]

相浦駐屯地
崎辺分屯地
基地読本／佐世保市役所
基地の現況（その2.自衛隊） (PDF)

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