永田良吉

永田良吉の生涯と業績

永田良吉（ながた りょうきち）は1886年9月14日に鹿児島県肝属郡大姶良村西俣（現在の鹿屋市永野田町）で誕生しました。彼は地方政治や国政において重要な役割を果たし、衆議院議員や鹿屋市長として地域の発展に寄与しました。正四位を受けるなど、彼の功績は高く評価されています。

生い立ちと教育

永田は3人兄弟の末っ子として生まれ、家族は地元の大地主でしたが、士族ではなく平民でした。彼は1893年に地元の小学校に入学し、その後いくつかの小学校を転校しながら学びました。初等教育を終えた後は、鹿屋農学校に進み、さらに県立加治木中学校へ転校しました。1906年に中学を卒業後、8か月間の代用教員を経て、兵役に従事します。

大姶良村長としての活動

1913年に大姶良村会議員に初当選した後、1917年には村長に就任しました。彼の村長期間中、村の将来を見据えて『村是』を策定し、情報発信のための広報誌『時報』も発行しました。養蚕業の発展が村にとっての鍵であるとし、多くの施策を実施しました。これらの取り組みは後の政治活動にも影響を与えることとなります。

県議会議員としての活躍

永田は1919年に県議会議員に当選し、その後再選を果たします。彼は養蚕業の振興を訴え、大姶良に養蚕試験場や乾繭倉庫の設立を進めました。また、鹿屋への旧制中学校の設置を推進し、ついには1931年に県立鹿屋中学校が開校しました。大隅半島への国有鉄道敷設を目指す運動にも関わり、結果的に大隅鉄道の国有化を実現しました。

衆議院議員として

1928年には衆議院議員に初当選し、1945年までに6回当選を果たしました。1945年には公職追放を受けるも、1952年の選挙で復帰。政治活動を続けましたが、1955年の選挙では自由党の逆風により落選します。

鹿屋市長としての貢献

1943年に衆議院議員と併任で鹿屋市長に就任し、終戦後はアメリカ軍との交渉にあたりました。彼の交渉力により、鹿屋はアメリカ軍の進駐地として選定されました。1946年には公職追放により市長を辞職しますが、1956年に再び市長選に出馬し当選しました。

民間航空の発展とその影響

永田は民間航空の重要性を早くから認識し、1917年の飛行会を観覧した際に「戦争は飛行機が決める」と直感しました。彼は航空隊の誘致運動を続け、結果的に鹿屋海軍航空隊の開隊に至ります。このように、彼の先見の明は地域の航空発展に大きく貢献しました。

引退とその後

1964年に78歳で政界を引退し、鹿屋市初の名誉市民に選出されました。彼は1971年に自宅で亡くなり、葬儀は市葬として盛大に行われました。

まとめ

永田良吉は地域の発展に尽くし、数々の実績を残した政治家として、その業績は今もなお語り継がれています。彼の先見の明や地域への情熱は、多くの人々に影響を与え続けていると言えるでしょう。

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