江維傑

江維傑（こう いけつ）

江維傑（Jiang Weijie、1991年10月17日 - ）は、中国の上海出身の囲碁棋士です。中国囲棋協会に所属し、現在は杭州棋院に所属しています。九段の段位を持ち、その実力は中国国内のみならず、国際的にも高く評価されています。

棋士としての歩み

2004年に商業杯杭州国際城市囲棋戦で準優勝し、その才能の片鱗を見せました。2005年に入段を果たし、プロ棋士としてのキャリアをスタートさせます。2006年からは乙級リーグに出場し、経験を積みました。2007年には三段に昇段し、国家青年隊入りを果たします。

2008年には、中国囲棋甲級リーグに山東チームの一員として出場し、リコー杯新秀戦で優勝するなど、若手棋士として頭角を現しました。2009年には、全国囲棋個人戦で優勝し、五段に昇段。阿含・桐山杯でもベスト4に進出するなど、その勢いは止まりませんでした。甲級リーグでは杭州チームに所属し、14勝6敗という好成績を収めました。

2010年には、LG杯世界棋王戦に出場しましたが、1回戦で崔哲瀚に敗れました。しかし、衢州爛柯杯では決勝に進出し、謝赫に敗れたものの準優勝を果たしました。同年、名人戦で6連覇中の古力に挑戦し、3-2で勝利。19歳という若さで中国最年少の名人となり、囲碁界に新たな風を吹き込みました。

2012年には、LG杯世界棋王戦決勝で李昌鎬を2-0で破り、国際棋戦で初優勝を飾りました。この優勝により、九段に昇段を果たし、名実ともにトップ棋士の仲間入りを果たしました。同年、中国共産主義青年団山東省委員会、山東省青年聯合会から「山東青年五四奨章」を受章しています。

2020年の甲級リーグでは、日照山海大象チームで出場し、チームを準優勝に導き、自身もMVPを獲得しました。

中国棋士ランキングでは、2009年に20位、2011年に4位、2014年には2位にランクインするなど、常に上位をキープしています。2014年の甲級リーグ李世乭戦、及び2017年威孚房開杯棋王戦の李欽誠戦では、珍しい4劫無勝負を記録しています。

主なタイトル歴

国際棋戦

LG杯世界棋王戦 (2012年)
中国常徳・柳葉湖杯世界囲棋名人争覇戦 (2012年)

国内棋戦

リコー杯新秀戦 (2008年)
全国囲棋個人戦 (2009年)
名人戦 (2010-11年)
大重九杯中国囲棋精英戦 (2012年)
竜星戦 (2019年)
全国智力運動会 男子個人戦 (2019年)

その他の棋歴

数多くの国際棋戦、国内棋戦で好成績を収めています。詳細な棋歴は割愛しますが、常にトップレベルで活躍を続けていることが伺えます。

江維傑は、若くして数々のタイトルを獲得し、中国囲碁界を代表する棋士の一人として、今後の活躍が期待されています。

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