江見俊太郎

江見 俊太郎

江見俊太郎（えみ しゅんたろう、1923年9月16日 - 2003年11月17日）は、日本の著名な俳優です。本名は黒川輝郎（くろかわ てるお）で、かつては江見渉としても知られていました。東京都中野区中野に生まれ、早稲田大学の政治経済科を卒業後、演技の道に進みました。彼の妻は女優の松風はる美であり、1976年には二人で「劇団ノア」を設立し、活動を共にしました。

来歴・人物

昭和の戦争中、海軍航空隊の少尉として従軍し、神風特攻隊の一員として戦った江見俊太郎は、1945年に復員。その後、彼は東宝に入社し、『民衆の敵』で俳優デビューを果たしました。新[[東宝]]に移籍した後は、主に準主役として悪役も含む多様な役柄で活躍し、1947年には初舞台『出家とその弟子』で唯円役を演じ、多彩な演劇活動を展開していきました。

1964年に上演された『龍馬翔く』では、主演の南原宏治が負傷した際に急遽その役を引き継ぎ、見事な演技を披露しました。その後、1960年の新[[東宝]]の倒産を受けてテレビに進出し、時代劇の俳優として数多くの作品に出演しました。特に『水戸黄門』では、彼の夭折した声色を活かしたコミカルな悪党を演じ、多くの視聴者に親しまれました。この番組では、合計38回のゲスト出演も果たしています。また、他のテレビドラマや刑事もの、特撮作品にも参加し、広く認知される俳優となりました。

江見は俳優としての活動だけでなく、日本俳優連合の副理事長や芸団協の常任理事などとしても、俳優の権利や生活向上を目指した活動にも尽力しました。

彼の晩年はやや暗い影を落としますが、エネルギッシュな演技でお茶の間を楽しませ続けました。2003年11月17日、肺癌により東京都三鷹市の病院で逝去。享年80歳でした。

出演作品

江見俊太郎の映画デビューは1945年の『民衆の敵』で、その後も数多くの映画に出演しました。主な映画作品としては、1946年の『人生とんぼ返り』、1947年の『東宝千一夜』、1951年の『エノケンの怪盗伝 石川五右衛門』などがあります。1957年には『明治天皇と日露大戦争』で山岡熊治役を演じ、特に彼の悪役としての演技が光る作品は多数存在します。

テレビドラマでは、1960年代から1980年代に至るまで、数多くの人気シリーズに出演しました。『水戸黄門』での悪役役や、アクションドラマ『特命刑事』、時代劇『鬼平犯科帳』など、彼のスタイルは高く評価され、観客に深い印象を残しました。また、彼は多様なキャラクターを演じることで、他の俳優たちにも影響を与えました。

江見俊太郎は、さまざまなジャンルで才能を発揮し、数世代にわたる日本の観客を魅了した俳優として、今なお多くの人々に親しまれています。彼の功績は、映画やテレビの中に確かに残っています。

もう一度検索