沖縄土地住宅

沖縄土地住宅株式会社について

沖縄土地住宅株式会社は、沖縄県那覇市に本社を構える不動産会社です。単なる不動産会社としての側面だけでなく、沖縄県内の経済界において重要な役割を担っています。

概要

同社は、沖縄海邦銀行や沖縄製糖といった県内有力企業と密接な関係を築いてきました。過去には、これらの企業と代表取締役を共有していた時期もあり、その繋がりは非常に強固です。特に、在日米軍嘉手納基地の土地を多く所有しており、防衛省からの地代収入が事業の大きな柱となっている、いわゆる「軍用地主」として知られています。

嘉手納弾薬庫地区においては、約115万坪（約380ヘクタール）もの広大な土地を所有し、同地区内の私有地の約3割を占めるほどです。この土地所有の歴史は、沖縄製糖、さらには戦前の台南製糖にまで遡ります。

2006年に発表された法人申告所得では、沖縄県全体で7位となる21億3,499万1,000円を計上しており、その経済規模の大きさが伺えます。不動産業以外にも、県内有力企業への投資も積極的に行っており、2000年には経営再建中であった國場組から、名門コースとして知られる那覇カントリー（現：那覇ゴルフ倶楽部）を80億円で取得したことからも、県経済界におけるその影響力の大きさが窺えます。

主な出資先

沖縄土地住宅は、以下の企業に主要な株主として名を連ねています。

沖縄海邦銀行: 竹野一郎氏が筆頭株主、沖縄土地住宅が第2位の株主となっています（2015年3月31日現在）。
沖縄製糖: 沖縄土地住宅が第1位株主、竹野一穂氏、竹野穗波氏、竹野一郎氏と続き、沖縄土地住宅と竹野家だけで発行済株式の98.93%を保有しています（2007年6月30日現在）。経営陣も竹野家出身者が中心となっています。
沖縄銀行: 沖縄土地住宅が第4位の株主です（2015年3月31日現在）。
オリオンビール: 沖縄土地住宅が第4位の株主です（2015年3月31日現在）。
大同火災海上保険: 沖縄海邦銀行が第7位の株主です（2015年3月31日現在）。

旧沖縄製糖株式会社小作人訴訟

第二次世界大戦前から現在の嘉手納弾薬庫地域に居住し、耕作を行っていた住民202名が「旧沖縄製糖株式会社小作人組合」を結成し、「米軍に接収された小作地には賃借権が残っている」として、土地所有者である沖縄土地住宅と沖縄市を相手取り、借地権の確認などを求める訴訟を起こしました。

しかし、1993年10月26日、福岡高等裁判所那覇支部は、「米国が賃借権を得て土地を占有使用したことで賃借権は消滅した」とする一審判決を支持し、組合側の控訴を棄却しました。その後、原告が上告するも、1997年10月28日、最高裁第三小法廷は「高等弁務官布令による接収で賃借権は米国が得て、消滅した」とし、不当利得の返還も認めない福岡高裁那覇支部の判決を支持し、上告を棄却しました。

関係会社

オキタクリアルティ（子会社）

沖縄土地住宅は、不動産業のみならず、沖縄県経済全体に大きな影響力を持つ企業であり、その動向が注目されています。

もう一度検索