河井継之助 駆け抜けた蒼龍

『河井継之助〜駆け抜けた蒼龍〜』について

『河井継之助〜駆け抜けた蒼龍〜』は、2005年12月27日に日本テレビ系列の「DRAMA COMPLEX」枠で放送された時代劇ドラマです。十八代目中村勘三郎の襲名記念として制作され、日本テレビとしては『さむらい探偵事件簿』以来、8年ぶりの時代劇作品となりました。

あらすじ

物語は、戊辰戦争の中でも特に激戦となった北越戦争を背景に展開します。主人公は、長岡藩の家老であり、卓越した才覚から「蒼龍」と称された河井継之助。彼は、20代の頃からその才能を発揮し、山田方谷に師事して学びを深めました。また、松代藩の稲葉隼人との出会いも、彼の人生に大きな影響を与えます。

慶応4年正月、鳥羽・伏見の戦いの後、長岡藩は大坂城の異変を察知します。河井が城内に入ると、そこには誰もいませんでした。河井は直ちに藩兵を退避させ、一方で江戸屋敷の家財を売却し、欧米の最新兵器の購入を急ぎます。その中には、当時日本に3挺しかなかったガトリング砲も含まれていました。

河井はこれらの新兵器を長岡に持ち帰り、国境を固めます。彼の理想は、新政府にも奥羽各藩にも与しない武装中立でした。しかし、新政府も会津藩も、長岡を戦争に巻き込もうと画策します。

5月2日、河井は長岡藩の方針を伝えるため、新政府軍の本陣がある小千谷の慈眼寺を訪れます。新政府軍の軍監である岩村精一郎に長岡藩の考えを伝えますが、恭順しない長岡藩の提案は拒否されます。その夜、河井は上田藩と松代藩の本陣を訪れ、新政府との交渉継続を懇願しますが、門前で追い返されてしまいます。稲葉隼人は陣中で河井の声を聞くものの、藩論に従い接触を避けます。こうして、長岡戦争が幕を開けることになります。

長岡藩は懸命に抵抗しますが、薩摩藩の奇襲により本城を奪われてしまいます。その後、一進一退の攻防が続く中、八丁沖の渡河作戦を敢行し、本城を奪還します。しかし、その日の夕刻、援軍を待っていた河井は狙撃され、城も再び奪われてしまいます。会津へ落ち延びる途中、河井は鉛毒により命を落とすのでした。

キャスト

本作は、豪華なキャスト陣も魅力の一つです。河井継之助役には、十八代目中村勘三郎が重厚な演技で挑み、その妻であるすが役を稲森いずみが演じています。また、京野ことみ、伊藤英明、佐野史郎、吹越満、火野正平、田中実、北村和夫、淡路恵子、中村育二、神山繁、坂東三津五郎、中原丈雄、藤田哲也、石橋蓮司、唐沢寿明、中村七之助、田畑智子、松嶋尚美、吉田日出子、荒川良々、串田和美、笹野高史、中村勘太郎、六平直政、中村源左衞門、高知東生、坂東弥十郎、川辺久造、浜田晃、斎藤歩、内田健介、梶浦昭生、もとのもくあ、田島俊弥、ジョージ・エシャート、中村獅童、山崎博之、山中正樹、松井克之、正木優希など、実力派俳優たちが多数出演しています。

スタッフ

監督は松原信吾、脚本は金子成人が担当しました。音楽は川崎真弘が手掛け、殺陣は宇仁貫三と二家本辰巳が担当しています。また、CGはオムニバス・ジャパンが担当しています。プロデューサーは金田和樹、田中芳樹（日本テレビ）、佐生哲雄、原克子（松竹）が務め、制作は日本テレビ、製作協力は松竹京都映画、製作著作は松竹が担当しました。ナレーターは林隆三が務めています。

『河井継之助〜駆け抜けた蒼龍〜』は、歴史上の人物である河井継之助の生き様を、豪華なキャストとスタッフで描き出した時代劇です。激動の時代を生き抜いた人々の姿を、ぜひご覧ください。

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