河毛駅

河毛駅：湖北地域の拠点駅

滋賀県長浜市湖北町山脇に位置する河毛駅は、西日本旅客鉄道（JR西日本）北陸本線沿線にある駅です。駅番号はJR-A07。古くからの歴史を持つ一方で、現代的な設備も整えられた、地域に根付いた駅となっています。

歴史を辿る

河毛駅は1882年、官設鉄道長浜駅～柳ヶ瀬駅間の開通と同時に開業しました。しかし、わずか4年後の1886年には廃止されています。その後、1954年に日本国有鉄道の駅として再開業し、旅客駅として新たな歴史をスタートさせました。1987年の国鉄分割民営化を経て、JR西日本の駅となりました。

1991年には北陸本線の電化に伴い、普通列車の停車本数が大幅に増加。ホームも延長され、利便性が向上しました。1995年から2021年までは観光列車「SL北びわこ号」の停車駅でもあり、多くの観光客が訪れました。2006年には北陸本線敦賀駅～長浜駅間の電化により新快速が乗り入れを開始、ICOCAも利用可能となり、現代的な交通網の一端を担うようになりました。以降もICOCA対応自動券売機の導入(2008年)、駅ナンバリングの導入(2018年)など、利用者の利便性向上に向けた取り組みが続けられています。2021年には定期券発売が終了しました。

駅の構造と設備

河毛駅は地上駅で、相対式ホーム2面2線のシンプルな構造です。分岐器や絶対信号機がないため、停留所に分類されます。ホーム間を移動するには一度改札外に出る必要があり、跨線橋や構内踏切はありません。駅構内にはトイレがなく、駅前に公衆トイレが設置されています。

駅舎は上りホーム側に位置し、コミュニティハウスを併設。観光案内やレンタサイクルの貸し出しも行われており、地域住民へのサービス提供にも貢献しています。簡易委託駅として運営され、米原駅が管轄駅となっています。ICOCAなどの交通系ICカードは利用できますが、リーダーによる対応です。

利用状況と周辺環境

河毛駅の1日平均乗車人員は、滋賀県統計書等で確認できます（具体的な数値は資料を参照ください）。

駅周辺は、高時川を挟んで湖北地区の中心市街地と向かい合っています。歴史的建造物や観光スポットにも恵まれた環境です。小谷城跡、小谷城戦国歴史資料館、山本山城跡、若宮山古墳、浅井長政お市像といった歴史的観光地から、長浜市役所湖北支所、湖北郵便局、湖北野鳥センター、道の駅湖北みずどりステーションといった公共施設、さらには北陸自動車道小谷城スマートIC、国道8号、複数の県道をはじめとした交通網も整備されています。須賀谷温泉といった観光施設へのアクセスも良好です。

バス路線は廃止されましたが、こはくちょうタクシーによるデマンドタクシーが運行されており、駅周辺と湖北地区を結ぶ交通手段となっています。

隣の駅

西日本旅客鉄道（JR西日本）北陸本線
高月駅 - 河毛駅 - 虎姫駅

参考文献

川島令三『【図説】日本の鉄道中部ライン全線・全駅・全配線 第5巻 米原駅 - 加賀温泉駅』講談社、2010年
『週刊JR全駅・全車両基地 18 北陸本線②（森本〜米原） 越美北線』朝日新聞出版、2012年

関連情報

* 河毛駅｜駅情報：JRおでかけネット - 西日本旅客鉄道

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