河浦町

河浦町（かわうらまち）

河浦町は、かつて熊本県の天草郡に存在した町です。「安心と生きがいのある河浦町」を標語に掲げ、住民が安心して暮らせる町づくりを目指していました。温暖な気候と豊かな自然に恵まれ、様々な特産品がありました。

地理

河浦町は天草下島の南部に位置していました。年平均気温が17.5℃と温暖な気候が特徴で、この気候を生かして町内各地に花が植えられ、「花のある地域づくり・ふるさとづくり」を推進していました。国道266号線沿いには、町の木であるサザンカが約7kmにわたって植えられており、12月から2月にかけて美しい紅色の花を咲かせ、訪れる人々を楽しませていました。

海：不知火海、羊角湾に面しており、漁業も盛んでした。
島：産島という島を有していました。

歴史

河浦町の歴史は以下の通りです。

1954年（昭和29年）11月1日：一町田村、新合村、富津村が合併し、河浦町が誕生。
1956年（昭和31年） 4月1日：宮野河内村を編入。
1957年（昭和32年） 3月1日：牛深市路木地区を編入。
2006年（平成18年）3月27日：本渡市、牛深市、有明町、御所浦町、倉岳町、栖本町、新和町、五和町、天草町と合併し、天草市となりました。

行政

合併前の最後の町長は池田裕之氏でした（2004年11月就任）。

友好都市

北海道の浦河郡浦河町と友好都市関係を結んでいました。

教育

町内には、小学校（一町田小学校、宮野河内小学校、新合小学校、富津小学校）、中学校（河浦中学校）、高等学校（熊本県立河浦高等学校）がありました。

交通

鉄道は通っていませんでしたが、産交バスを利用して本渡市や熊本駅、三角駅へアクセスできました。

航路としては、富岡港（苓北町）と茂木港（長崎県長崎市）を結ぶ航路、牛深港（牛深市）と蔵之元港（鹿児島県出水郡長島町）を結ぶ航路がありました。

主要な道路は以下の通りです。

国道266号
国道389号
熊本県道26号本渡牛深線
熊本県道35号牛深天草線

産交バスの路線が充実しており、本渡バスセンター、牛深港、富岡港などへ向かうバスが運行されていました。

名所・旧跡・観光スポット

河浦町には、以下のような名所・旧跡・観光スポットがありました。

﨑津天主堂：未来に残したい漁業漁村の歴史文化財産百選にも選ばれています。
天然温泉「愛夢里（あむり）」
天草コレジヨ館
チャペルの鐘展望公園
河内浦城跡公園
産島

祭事

様々な祭りが開催され、地域住民の交流の場となっていました。

虫追い祭（7月第3日曜日）
教会の見える崎津みなとのフェスティバル（8月6日）
観月の想い出グラフティー（10月中旬）
海を渡る祭礼（10月第3土日）
* 海上コテージ釣り大会in河浦町（11月）

特産品

車エビ、干物、てんぷら、緋扇貝、天草黒毛和牛、サヤインゲン、キュウリ、デコポンなどが特産品でした。

現在

河浦町は2006年に天草市となり、その名前は消えましたが、温暖な気候と豊かな自然、そしてそこで育まれた文化は、天草市の一部として今も息づいています。﨑津集落は世界文化遺産に登録され、多くの観光客が訪れるなど、その魅力は失われていません。

もう一度検索