三角駅

三角駅（みすみえき）

三角駅は、熊本県宇城市三角町三角浦に位置する、九州旅客鉄道（JR九州）三角線（あまくさみすみ線）の終着駅です。宇土半島の先端、三角港へのアクセス拠点として、歴史を刻んできました。

歴史

三角線の終着駅として開設された三角駅ですが、当初の三角港周辺の地形的な制約から、宇土半島の南側に建設されました。1899年に仮開業した後、1903年に現在の場所へ移転しています。

駅前には近距離航路の港が開設され、交通の要衝として発展。1964年には三角島原フェリーが就航し、長崎・熊本・別府を結ぶ観光ルートの一翼を担いました。最盛期には準急「火の山」（後に急行に格上げ）が乗り入れ、豊肥本線方面への直通列車も運行されました。

しかし、モータリゼーションの進展や旅行形態の変化により、利用客は減少。1986年には「火の山」の乗り入れが終了し、2006年には三角島原フェリーが運航を終えました。2009年からは、本渡港との間に天草宝島ラインが就航しています。

年表

1899年（明治32年）12月25日：九州鉄道により初代駅が開設。
1903年（明治36年）9月5日：現在地に駅を移動。
1907年（明治40年）7月1日：九州鉄道が国有化。
1949年（昭和24年）5月30日：昭和天皇の戦後巡幸。
1966年（昭和41年）10月28日：昭和天皇、香淳皇后が県内を行幸啓。
1982年（昭和57年）11月15日：貨物取扱廃止。
1985年（昭和60年）3月14日：荷物扱い廃止。
1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化によりJR九州が継承。

駅構造

単式ホーム1面1線と側線1本を有する地上駅です。毎日2本の列車が夜間滞泊します。

2023年10月1日より直営駅となりました。みどりの窓口が設置されており、駅構内にはスタンプもあります。ICカード乗車券「SUGOCA」は利用できません。

1903年建築の木造駅舎は、高い天井が特徴的です。

特急「A列車で行こう」

観光特急「A列車で行こう」の運行開始に伴い、駅舎はリニューアルされました。駅舎内には観光案内所があります。
ホーム横の構内踏切は2011年10月1日より使用停止となっています。

「A列車で行こう」運行日には、同列車の折り返し時、先に到着した普通列車が引上線で待機する運用が行われます。

利用状況

近年は観光客の利用が多く、特急「A列車で行こう」の運行に合わせて賑わいを見せています。

駅弁

かつては「A列車で行こう」運行日に駅舎内で駅弁が販売されていましたが、現在は販売されていません。

おこしき弁当（宇土マリーナおこしき館）
小西行長城下町弁当（せんば橋）
浜のときずし（小魚屋）
海辺のたこ飯（三角町物産館ラ・ガール）

以前は構内営業のおさふねで、天草四郎寿し、かにすし、鯛の姿すしが販売されていました。

駅周辺

駅前は三角港で、天草諸島への航路が利用できます。駅裏及び東側は旧三角町の中心部で、住宅や商業施設が混在しています。

三角港
宇城市役所三角支所
三角郵便局
みすみフィッシャーマンズワーフ　ラ・ガール
フェリーターミナル「海のピラミッド」
ゆめマート三角店
熊本銀行三角支店
肥後銀行三角支店
天翔台（展望台）
天門橋 - 天草五橋の1号橋
天城橋 - 天門橋に並行して建設された熊本天草幹線道路の橋
三角西港

バス路線

駅周辺には、九州産交バス・産交バスの停留所があります。

三角産交（産交バス三角営業所）
フェリーターミナル
三角駅通り
五橋入口

隣の駅

九州旅客鉄道（JR九州）

■あまくさみすみ線（三角線）

臨時観光特急「A列車で行こう」発着駅

波多浦駅 - 三角駅

参考文献

週刊歴史でめぐる鉄道全路線国鉄・JR02「肥薩線/吉都線/三角線」 朝日新聞出版 2009年

関連項目

日本の[[鉄道駅]]一覧

外部リンク

* 三角駅（駅情報） - 九州旅客鉄道

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