河野康子 (政治学者)

河野 康子 (こうの やすこ) について

河野康子は、日本の政治学者であり、法政大学の名誉教授として知られています。1946年生まれで、専門分野は日本政治史、日本政治外交史、さらには日米関係論に渡ります。彼女の研究は、日本の政治的歴史とその外交関係の深い理解を基にしており、特に日米関係については多くの評価を受けています。

略歴

学歴

河野は1969年に津田塾大学の学芸学部を卒業します。その後、1975年には上智大学大学院外国語学研究科にて国際関係論を専攻し、修士号を取得しました。続いて1983年に東京都立大学で政治学を専攻し、法学修士を取得し、1990年には法学博士の学位を得ました。

職歴

彼女の職業人生は、主に東京都立大学と法政大学において築かれました。1986年に東京都立大学法学部の助手としてキャリアを開始し、その後も立教大学や他の大学で非常勤講師として教鞭を執りました。1993年には法政大学法学部政治学科の教授に就任し、1995年には大学院社会科学研究科政治学専攻の教授としても活動を開始しました。2017年には名誉教授に就任し、長年にわたって教育と研究に尽力してきました。

政府委員歴

河野は、政府の重要な委員会でも活躍してきました。2009年には外務省の日米「密約」問題に関する有識者委員として着任し、文部科学省の教科用図書検定調査審議会のメンバーとしても貢献しました。また、2015年には外務省の『日本外交文書』編纂委員として重要な役割を果たしました。

受賞歴

河野は、1995年に著書『沖縄返還をめぐる政治と外交ー日米関係史の文脈』により、大平正芳記念賞を授与されるなど、彼女の研究は高く評価されています。

主な著作

単著

• - 『沖縄返還をめぐる政治と外交――日米関係史の文脈』（東京大学出版会、1994年）
• - 『日本の歴史（24巻）戦後と高度成長の終焉』（講談社、2002年）

編著

河野は共著や編著の形でも多くの学術書を手掛けています。

• - 福永文夫共編『戦後とは何か（上下）政治学と歴史学の対話』（丸善出版、2014年）
• - 奥健太郎共編『自民党政治の源流-事前審査制の史的検証』（吉田書店、2015年）
• - 渡邉昭夫共編『安全保障政策と戦後日本 1972～1994-記憶と記録の中の日米安保』（千倉書房、2016年）
• - 平良好利共編『対話　沖縄の戦後　政治・歴史・思考』（吉田書店、2017年）
• - 『英語で読む日本史』増補第2版（講談社バイリンガルブックス、2006年）など

共著

また、河野は数多くの共著作も持ち、幅広いテーマにわたる研究に寄与しています。

• - 渡辺昭夫編『戦後日本の対外政策』（有斐閣、1985年）
• - 岡部達味編『アジア政治の未来と日本』（勁草書房、1995年）など

結論

河野康子は、政治学の領域において、日本の歴史及び海外との関係性に関する深い見識を持つ学者です。彼女の研究は日本の政治を理解する上で不可欠なものであり、多くの学生や研究者に影響を与え続けています。

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