泣かないで!かあちゃん

『泣かないで!かあちゃん』は、1970年4月2日から9月24日までNETテレビ（現・テレビ朝日）系列で放送された全26話のテレビドラマです。NETと東映が共同で製作し、毎週木曜21:00から21:56に放送されました。

作品概要

本作は、月刊誌『主婦の友』が読者から募集した『婦人の書いた実話シリーズ』で入選した山野貞子の作品をドラマ化したものです。前年に放送された『頑張れ!かあちゃん』と同様に、『主婦の友』の入選作を原案とし、オープニング映像やスタッフの一部が共通していることから「姉妹編」とされています。ただし、『頑張れ!かあちゃん』がモノクロ作品だったのに対し、本作はカラー16mmフィルムで撮影され、カラー放送されました。

物語の時代設定は、前半の13話が昭和36年（1961年）、後半の14話から最終話までが放送当時の昭和45年（1970年）となっています。そのため、14話でキャストの一部を変更するという『頑張れ!かあちゃん』と同様の手法が用いられました。なお、本作には各話のサブタイトルは存在しません。

ストーリー

物語は、山野佐多子が隣の模型店を営む福田寅松の援助で文房具店を開業するところから始まります。佐多子の夫・健造は、かつて中小企業の社長でしたが、事業に失敗してサラリーマンとして再出発していました。健造には、太平洋戦争前にフィリピンに渡り、現地女性と結婚して娘をもうけた過去があります。戦争で帰国後、フィリピンに残した妻と娘・マリーアが健在であることを知り、さらにマリーアには娘・カタリーナがいることも判明します。健造はフィリピンへ会いに行き、その後マリーアとカタリーナが日本へやってきます。しかし、マリーアはフィリピンへ帰国する船の事故で亡くなってしまいます。健造と佐多子はカタリーナを養子として引き取り、異文化や習慣の違いを乗り越えながら彼女を育てていくことになります。

キャスト

山野佐多子：加藤治子
山野健造：大坂志郎
山野文夫：沖正夫（第13話まで） → 寺田農（第14話から）
山野由紀子：永野ゆかり（第13話まで） → 左時枝（第14話から）
カタリーナ → 梨南子：石川弘美（第13話まで） → 津山登志子（第14話から）
マリーア：真山知子
福田寅松：松村達雄
福田秀子（寅松の妻）：福田公子

スタッフ

原案：山野貞子
プロデューサー：服部尚雄
脚本：椎名龍治、八住利雄、八木柊一郎、北村篤子
監督：渡辺成男、中村経美、畠山豊彦
音楽：塚原晢夫
制作：NET、東映

主題歌

「泣かないで！かあちゃん」
作詞：薩摩忠
作曲：塚原晢夫
歌：大庭照子

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