津軽鉄道線

津軽鉄道線：津軽半島を走る魅力あふれるローカル線

津軽鉄道線は、青森県五所川原市の津軽五所川原駅から北津軽郡中泊町の津軽中里駅を結ぶ、津軽鉄道が運営する鉄道路線です。地元では「津鉄（つてつ）」の愛称で親しまれています。津軽半島の付け根から中央部を南北に縦貫し、豊かな自然の中を走るその姿は、訪れる人々を魅了します。

路線概要

運営事業者: 津軽鉄道
路線距離: 20.7km
軌間: 1067mm
駅数: 12駅
複線区間: なし（全線単線）
電化区間: なし（全線非電化）
閉塞方式:
津軽五所川原駅 - 金木駅間: タブレット閉塞式
金木駅 - 津軽中里駅間: スタフ閉塞式
最高速度: 70km/h

運行形態

2023年4月1日改正時点のダイヤでは、津軽五所川原駅 - 津軽中里駅間の通し列車が12往復、金木駅 - 津軽中里駅間の区間列車が1往復運行されています。全列車が普通列車として運行され、一部列車は毘沙門駅・川倉駅・深郷田駅を通過します。基本的には津軽21形気動車1両によるワンマン運転ですが、朝には2両編成で車掌が乗務する列車もあります。また、「津軽半島観光アテンダント」が乗務し、観光案内を行うこともあります。

季節ごとの魅力的な運行

津軽鉄道線では、季節限定でユニークな列車が運行されています。

風鈴列車: 夏季には、車内に多数の風鈴が飾られた「風鈴列車」が運行され、涼やかな音色が旅情を誘います。
鈴虫列車: 晩夏から初秋にかけては、「鈴虫列車」が運行され、車内で鈴虫の音色を聴きながら、秋の訪れを感じることができます。
* ストーブ列車: 毎年12月1日から3月31日までの期間、ダルマストーブを設置した客車を連結した「ストーブ列車」が運行されます。ストーブで暖をとりながら、車内で販売されるスルメを焼いて食べるのが人気です。ストーブ列車に乗車するには、乗車券のほかにストーブ列車券が必要です。

歴史

津軽鉄道線は、1930年に五所川原駅（現在の津軽五所川原駅） - 金木駅間が開業したのが始まりです。その後、1930年11月には全線が開通しました。かつては、中里からさらに小泊、三厩（津軽半島の最北端）を経て青森市へ至る計画もありましたが、一部区間は国鉄（現・JR東日本）津軽線として実現しました。

現役の腕木式信号機

津軽鉄道線は、2019年現在、日本で唯一腕木式信号機が現役で使用されている営業路線です。津軽五所川原駅・金木駅に設置されており、鉄道ファンにとっては貴重な存在となっています。

沿線情報

津軽鉄道線沿線には、太宰治ゆかりの地である金木地区や、芦野湖、弘前ねぷたの館などの観光スポットがあります。また、沿線には温泉地も点在しており、列車の旅と合わせて楽しむことができます。

輸送実績・営業成績

津軽鉄道線の輸送量は近年減少傾向にありますが、ストーブ列車などの魅力的な列車運行や観光PR活動により、地域に根ざした鉄道として存続しています。

今後の展望

津軽鉄道線は、地域の足として、また観光資源として、その役割が期待されています。今後も、魅力的な列車運行やイベント開催などを通じて、地域活性化に貢献していくことが期待されます。

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