洲先駅

洲先駅について

洲先駅（すざきえき）は、兵庫県西宮市東鳴尾町二丁目に位置する阪神電気鉄道の武庫川線の駅です。駅番号はHS 52とされ、1943年に開業されました。当駅は長らく武庫川線の終着駅として機能していましたが、1984年にホームの移設が行われ、途中駅としての役割を果たしています。特に注目すべき点は、隣接する東鳴尾駅との距離がわずか400メートルと非常に近いため、阪神電気鉄道の中でも最も短い営業キロとなっています。

歴史

当駅は1943年11月21日に開業し、当初は現在地から南に0.6キロメートルほど離れた位置にありました。周囲には川西航空機鳴尾製作所が隣接していましたが、1948年には現在の場所に移転されました。1984年には、ホームが線路を挟んで反対側に移設され、川側から東側に変更されたことが特徴です。昭和50年代中頃までは三線軌条の姿を見ることができ、駅の南側には武庫川車両工業の工場があったことから、周辺には雑草が生い茂る荒地が広がっていました。

年表

• - 1943年: 武庫川線開業と同時に、終着駅として洲先駅が設置されます。
• - 1946年: 一時的に旅客営業が休止されます。
• - 1948年: 旅客営業が再開され、現在の位置に移転します。
• - 1966年: 駅の起点距離が1.7キロメートルから1.1キロメートルに変更されます。
• - 1984年: 武庫川団地前駅との間の運行が開始され、途中駅となります。
• - 1995年: 阪神・淡路大震災の影響で一時的に不通となりますが、すぐに運転が再開されます。
• - 2014年: 駅番号が導入されます。

駅名の由来

当駅の名前は、設置時の地名「武庫郡鳴尾村大字上田字洲先」に由来していますが、現在この「洲先」は武庫川団地前駅周辺の字名であり、所在地とは異なります。

駅構造

洲先駅は地上駅であり、武庫川団地前駅に向かって右側に単式ホームが設けられています。無人駅であるため、自動券売機や自動精算機は設置されておらず、ホーム両端には出入り口があります。駅出口には乗車券や精算券を投入するための集札箱が設置されています。また、ICカード専用の改札機もあり、ほかの設備は未整備な点が特徴です。周辺にトイレは存在しないため、利用者にとっては注意が必要です。

運賃について

当駅は無人駅で、一般的な券売機がないため、運賃の支払い方法は現金またはICカードを使用して行います。阪神本線や阪神なんば線へ繋がる場合、武庫川駅の中間改札で乗車券を購入する必要があり、ICカードやタッチ決済の場合は自身のカードを専用機にタッチすることで乗車情報を記録します。近隣の駅への乗り換えも同様で、操作が一手間かかることもあります。

駅周辺

駅の東側には武庫川が流れ、その西側には住宅地が広がっています。しかし、商業施設はほとんど存在せず、静かな環境が特徴です。以前、駅西方には洲先停留所があったものの、1976年に廃止されているため、公共交通機関の便は限られています。

利用状況

2023年11月のデータでは、当駅の1日平均乗降人員は1,541人となっており、阪神電気鉄道の駅の中で最も利用者が少ない駅のひとつです。2022年のデータでは、1日あたりの平均乗車人員は822人です。

隣の駅

• - 阪神電気鉄道 武庫川線

- 東鳴尾駅 (HS 53) - 洲先駅 (HS 52) - 武庫川団地前駅 (HS 51)

洲先駅は、その静かな環境と利用者の少なさが相まって、駅の存在感が薄いところもありますが、地元住民には欠かせない交通手段となっています。

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