浜詰海岸

浜詰海岸

浜詰海岸は、京都府京丹後市網野町浜詰地区に位置する美しい海岸です。別名「夕日ヶ浦海岸」または「常世濱」とも呼ばれ、その名の通り夕日の絶景スポットとして知られています。日本の夕陽百選にも選ばれており、海岸に沈む夕日は息をのむほどの美しさです。また、1987年には日本の白砂青松100選にも選ばれており、美しい砂浜と松林が調和した景観は見る人を魅了します。

歴史と伝承

この地には、田道間守が橘の木を持ち帰った日本最古の場所であるという伝承が残っています。古くから「木津の浜」と呼ばれており、浜詰集落の北には木津川が流れています。海岸一帯は歴史と自然が豊かに息づく場所です。

地理

丹後半島の西端に位置し、海岸線は変化に富んでいます。東には琴引浜があり、西には浅茂川から浜詰海水浴場まで続く海食崖が見られます。牛カ尾山と虫カ尾山の山塊が海に迫る風景は圧巻です。牛カ尾山の北には静御前の生誕地として知られる「磯」の集落があります。磯や相谷、大迫には横穴式石室を持つ円墳が点在し、歴史を感じさせます。浜詰海岸から西へ約6キロメートルにわたる大砂丘の浜は弓なりに続き、その一部は「丹後砂丘」と呼ばれています。浜詰は丹後砂丘の東端にあたり、その名の通り「浜が行き詰まる場所」という意味を持っています。

自然

幅10メートルから25メートル、長さ6キロメートルに及ぶ砂浜と松林は、白砂青松100選に選ばれた美しい景観を作り出しています。この砂浜は、山陰海岸国立公園の一部であり、江戸時代から植林された松林は、砂の飛散や塩害から住民の生活と農作物を守る役割を果たしています。

観光

1932年に国鉄宮津線（現在の京都丹後鉄道宮豊線）が開通し、丹後木津駅（現在の夕日ヶ浦木津温泉駅）が設置されたことで、浜詰海岸は海水浴場として注目を集めました。近年では、海水浴シーズン以外にも楽しめる観光スポットとしての魅力も高まっています。

2017年以降、夕日ヶ浦観光協会によって、間伐材や流木を利用した木製ブランコ「ゆらり」が設置され、人気の撮影スポットとなっています。このブランコは高さ約5メートル、幅約4メートルあり、海に向かってブランコを漕ぐ体験は特別な思い出になるでしょう。

海岸沿いには散策路「夕日の路」や、休憩スポット「夕日を観るベンチ-夜と昼の出合いのドラマ-」が設けられており、夕日を眺めながらゆったりとした時間を過ごせます。また、浜詰海岸に流れ込む木津川の西岸の砂浜は、人気ドラマ『砂の器』のロケ地としても知られています。

2020年には、新しい観光シンボルとして「浜詰　夕日の丘」が誕生しました。夕日の丘には「YUHIGAURA」のモニュメントが設置されたステージがあり、記念撮影にぴったりです。

また、2020年10月には、夜の海を楽しむイベント「魔法のトキがここに　夕日ケ浦　うみ×まち灯り」が開催され、ライトアップされたビーチブランコや、灯籠で彩られた夕日の丘、提灯が飾られた街並みは、幻想的な雰囲気を醸し出しました。イベント期間中はキャンドルライトで海岸が照らされ、地元酒蔵の日本酒を味わえるイベントも開催されました。

アクセス

京都丹後鉄道宮豊線夕日ヶ浦木津温泉駅からタクシーで約5分、または徒歩で約15～20分です。山陰海岸国立公園浜詰園地からもすぐの場所にあります。



浜詰海岸は、美しい自然と歴史、そして多彩な観光スポットが魅力の場所です。訪れるたびに新しい発見があり、何度でも訪れたくなるでしょう。

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