海軍将官会議 (日本)

海軍将官会議

海軍将官会議（かいぐんしょうかんかいぎ）は、日本海軍の外局として設置され、主に海軍の重要事項を審議していた機関です。1885年に設立され、1945年までの約60年間にわたって活動していました。

概要

この会議の設立は1885年9月22日に発令された海軍将官会議条例に基づいており、設立当初は海軍に関わる重要な事件を審議することを目的としていました。その後、1889年に新たな条例が制定され、「海軍において創設改良すべき重要事項を審議すること」と明記されました。このように、海軍将官会議は時代の変化に応じて役割を見直しながら、海軍の政治や戦略に関連する事柄を扱ってきました。

変遷

しかし、1891年には条例が再び改正され、元の目的に戻されました。議員の多くは退役前の将官であり、実質的には名誉職としての側面も強く、特に古参の将官たちにとっては退職後の安定した職務の場とも見なされていました。このことから、海軍将官会議は軍事参議院と似たような性質を持つ機関でもありました。1945年には海軍省令により廃止され、長い歴史に幕を閉じました。

構成

海軍将官会議は、海軍大臣を議長として構成され、その下に若干の将官が議員として参加しました。1936年以降、常置議員として必要な高官が指定され、具体的には軍令部総長、横須賀鎮守府司令長官、海軍次官、艦政本部長などです。また、この会議では海軍大臣が必要と認めた場合、他の将官や職務に相当する者を臨時議員として呼ぶこともありました。

議員の在任者

海軍将官会議には多くの議員が在籍し、その中には明治から昭和にかけての日本海軍の著名な将官たちが名を連ねていました。安保清康、三須宗太郎、角田秀松、橋元正明、東郷正路、坂本俊篤らが早期のメンバーとして知られています。特に三須宗太郎は、後に中将、大将としても影響力を持った将官であり、海軍将官会議の活動においても重要な役割を果たしました。彼らの存在は海軍の歴史に大きな影響を与え、国の海事政策の形成に寄与しました。

結論

海軍将官会議は、日本海軍の意思決定の中枢として機能しており、海軍の政策や戦略に関する審議を行う主要な場でした。その活動は、日本の海軍力が発展する過程の中で欠かせないものであり、その歴史は日本の海軍史を語る上で欠かせない要素となっています。現在は廃止となっていますが、その存在は日本の軍事史において重要な意味を持ち続けています。

もう一度検索