深谷知広

深谷知広（ふかや ともひろ）は、1990年1月3日生まれ、愛知県安城市出身の競輪選手です。日本競輪学校（96期）を卒業し、静岡支部所属として活動しています。師匠は同じく競輪選手の金子貴志。

デビュー前

幼少期から車好きで、競輪選手を目指すきっかけは、父親から「競輪選手になれば好きな車を買える」と言われたことでした。桜丘高校在学中には、自転車競技でジュニア日本新記録を樹立、国民体育大会でも優勝するなど、その才能を開花させました。2008年にはアジア自転車競技選手権大会ジュニア部門で短距離三冠を達成し、競輪界入り前から注目を集めました。

史上最速・無敗でのS級特進

2008年に競輪学校へ入学し、2位の成績で卒業。2009年7月、豊橋競輪場でデビューを飾ると、その圧倒的なスピードで他を寄せ付けず、デビューから3開催連続で完全優勝を果たしました。A級2班へ特別進級後も連勝を続け、デビューからわずか56日という驚異的なスピードでS級へ特進。これは、新制度導入以降前人未到の記録となりました。

史上最速のGI制覇

S級1班に昇班後の2011年、高松宮記念杯競輪でGI初優勝を達成。デビューから684日目でのGI制覇は、史上最速記録を更新しました。しかし、同年のKEIRINグランプリでは、優勝した山口幸二のアシストのような競走を見せたため、一部から批判の声も上がりました。2012年には東西王座戦で優勝、通算100勝も達成しました。その後も日本選手権競輪、高松宮記念杯競輪、寬仁親王牌で決勝に進出し、年間獲得賞金ランキング5位でKEIRINグランプリにも出場しました。

2013年には、日本選手権競輪の準決勝でバンクレコードを樹立するも、決勝では2着が続く不運に見舞われました。しかし、師匠である金子貴志を2度のGI優勝に導くなど、献身的な走りも披露。年間獲得賞金1位となり、KEIRINグランプリにも出場を果たしました。

2014年には、寬仁親王牌で3年ぶりに特別競輪を制覇。サマーナイトフェスティバルも優勝しましたが、オールスター[[競輪]]で落車、鎖骨骨折により長期離脱を余儀なくされました。その後、KEIRINグランプリで復帰したものの、ブランクの影響で本来の力を発揮できず、8着に終わりました。

競技活動と静岡支部への移籍

2015年は、落車の影響から不調が続き、KEIRINグランプリ出場を逃し、S級S班からも陥落。しかし、2017年には再び調子を取り戻し、KEIRINグランプリに出場。2018年からは自転車競技のナショナルチーム活動を優先し、競輪を長期欠場しました。2020年には、東京オリンピックの自転車競技短距離種目の第1補欠選手に内定しました。2021年には自転車競技日本代表から退き、競輪に専念することを表明しました。

2020年11月、愛知支部から静岡支部へ移籍し、元レースクイーンでモデルの安藤麻貴さんと結婚。2023年には、共同通信社杯[[競輪]]で9年ぶりの特別競輪制覇を果たし、生涯獲得賞金は8億円を超えました。KEIRINグランプリでは2着となり、競輪祭の準決勝で落車。地元開催のKEIRINグランプリ出走を逃し、S級S班からも陥落しました。2024年、G3火の国杯争奪戦で勝利し、通算400勝を達成しました。

深谷知広は、その類まれな才能と努力で、競輪界に数々の記録と感動を刻み続けています。

主な獲得タイトルと記録

2011年 - 高松宮記念杯競輪（前橋[[競輪場]]）
2014年 - 寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメント（弥彦[[競輪場]]）
デビュー最短S級特進 - 56日
デビュー最短GII優勝 - 524日（2010年ヤンググランプリ）※2021年に山口拳矢が更新
* デビュー最短GI優勝 - 684日（2011年高松宮記念杯競輪）

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