清凉里駅

清凉里駅（チョンニャンニえき）

ソウル特別市東大門区典農洞に位置する清凉里駅は、韓国鉄道公社（KORAIL）およびソウル交通公社の駅であり、ソウルの主要な鉄道結節点の一つです。ソウル駅、龍山駅と並び称されるソウルの三大ターミナル駅の一つとして機能しており、主に韓国東部方面へ向かう様々な列車がここを拠点としています。

概要

地上のKORAIL駅には、正式には京元本線と中央本線が乗り入れており、中央本線は当駅を起点としています。ただし、隣接する回基駅との間は京元線と中央線の重複区間となっています。

この駅からは、栄州・慶州方面や、嶺東線・太白線を経由して東海方面へ向かうITX-セマウルやムグンファ号といった一般列車が発着します。また、京江線に直通するKTX（江陵線）、京春線に直通するITX-青春、そして京元線の観光列車である「平和列車（DMZ-train）」も利用可能です。首都圏電鉄の路線としては、京元線と中央線を直通運転する京義・中央線、忘憂駅から乗り入れる京春線、そして往十里駅から乗り入れる盆唐線の電車が停車し、広範囲からのアクセス拠点となっています。

一方、地下にあるソウル交通公社の駅には、首都圏電鉄1号線が乗り入れています。かつてKORAILとソウル交通公社の駅は別々に扱われ、乗り換えの利便性が低い状況が続いていましたが、2010年8月20日に連絡通路が開通したことにより、正式に乗換駅としての機能を持つようになりました。

首都圏電鉄では各駅に駅番号が導入されており、京義・中央線（京春線直通を含む）はK117、水仁・盆唐線はK209、1号線は124が付番されています。特に1号線の駅には「ソウル市立大入口」という副駅名が付けられています。

歴史

清凉里駅は1911年10月15日に普通駅として営業を開始しました。開業後、1938年5月1日には一時的に東京城駅と改称されましたが、1942年6月1日には再び清凉里駅に戻されています。朝鮮戦争中の1950年6月26日には駅舎が焼失しましたが、復旧が進み1959年11月6日に新たな駅舎が完成しました。

地下鉄1号線は1974年8月15日に開業し、清凉里駅に乗り入れを開始しました。鉄道網の電化も進められ、中央線の清涼里 - 堤川間は1973年6月20日に電化され、電気機関車の運転が始まりました。優等列車の運行も拡充され、1988年には中央線安東方面、1990年には嶺東線東海方面へのセマウル号の運転が開始されています。

駅施設の近代化も進み、1999年には臨時駅舎への移転が行われ、旧駅舎の一部がファーストフード店として利用されました。2005年には中央電鉄線が開業し、既存の系統は廃止され、駅番号も変更されました。貨物取り扱いは2006年5月1日に終了しています。また、同年9月13日には駅の検収車庫が登録文化財に登録されました。

新しい民資駅舎の建設は2007年に開始され、その工事中に痛ましいクレーン転倒事故も発生しています。民資駅舎は2010年8月18日に竣工し、前述の乗り換え通路も同月20日に使用開始されました。近年の運行体系の変更としては、2010年12月21日の京春線ムグンファ号運転終了や、2018年12月31日からの盆唐線一部列車の乗り入れ開始などが挙げられます。

駅構造

韓国鉄道公社

地上駅であり、島式ホーム4面8線を有しています。駅舎は線路上に設けられた橋上駅舎です。多数の側線が引かれた車両基地も併設されています。

ソウル交通公社

旺山路の地下に位置する地下駅で、ホームは地下1階にあります。島式ホーム1面2線の構造で、安全のためフルスクリーンタイプのホームドアが設置されています。一部の列車が当駅で折り返すため、回基駅寄りには渡り線と留置線が設けられています。KORAIL線への乗り換えは、ホーム東側から階段を利用し、地下の乗り換え通路を経由します。改札階は地下2階にあり、改札口は3ヶ所、出口は2番から6番までが利用可能です。

駅周辺

駅周辺は活気があり、清凉里乗換センター、ソウル市立大学校、清凉里 588（再開発対象区域）、東西青果物市場などの他、ロッテ百貨店、ロッテマート、ロッテシネマ、永豊文庫といった商業施設が集積しています。

隣の駅

複数の路線が乗り入れているため、隣接する駅は運行系統によって異なります。例えば、KTXはソウル駅と上鳳駅の間、ITX-セマウルは楊平駅または龍門駅、ムグンファ号は徳沼駅が主な隣駅となります。首都圏電鉄では、京義・中央線や京春線直通は往十里駅（K116）または回基駅（K118）、盆唐線直通は往十里駅（K210）、そして1号線は回基駅（123）と祭基洞駅（125）に挟まれています。（※駅番号は系統により異なる場合があります。）

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