渚のシンドバッド

『渚のシンドバッド』の盛況な歴史

『渚のシンドバッド』は、1977年 6月10日に発売されたピンク・レディーの4枚目のシングルです。この曲は、ビクター音楽産業からリリースされ、歌詞は阿久悠が、作曲と編曲は都倉俊一が手掛けました。

発売に伴い、このシングルはオリコンシングルチャートで1位を獲得し、前作から続く3作連続での1位となっています。特に、本作はグループにとって初のミリオンセラーとなり、計145万枚を売り上げる大ヒットとなりました。これにより、ピンク・レディーは1977年の年間シングルチャートで1位に輝き、翌年も「UFO」で連続の年間セールス1位を達成しています。

また、『渚のシンドバッド』は、週間チャートでもピンク・レディーの名を知らしめました。本作と次の「ウォンテッド (指名手配)」の2曲は、合計で17週にわたり1位を記録。その後の曲「UFO」も含めると、1977年 7月第3週から1978年 2月第3週までの28週の間、27週はピンク・レディーが1位に君臨していました。この成績は、歌謡曲界において圧倒的な人気を誇っていました。

このシングルは後年も数度再発され、1993年にはCDシングルとして、さらに1996年にはリミックス版がリリースされています。これらのバージョンは一時流通が止まったものの、2006年にはリマスタリングを施されたものとして再リリースされました。

スタートした背景には、同じレコード会社でデビューした別のバンド、サザンオールスターズの「勝手にシンドバッド」があると言われています。このタイトルは、本作の「シンドバッド」と、他のヒット曲「勝手にしやがれ」から名付けられたものです。

さらに、2005年には日本テレビ系ドラマ『おとなの夏休み』の主題歌として使用され、1997年には富士写真フイルムの人気レンズ付きフィルム「写ルンです」のCMでも使われました。このCMでは、異次元とも思える「渚にシンドバッドがいる」というコンセプトが視覚化されています。

また、音楽の影響は他のアーティストにも広がり、様々なカバーが行われています。たとえば、長万部キャッツによるパロディ版や、結城めぐみ、mama-Dee meets BANANA-ICEなど、多くのアーティストがこの曲をカバーしています。さらに、2009年には映画「おっぱいバレー」の挿入歌としても採用されるなど、この楽曲の影響力は今もなお健在です。

収録曲

1. 渚のシンドバッド
2. パパイヤ軍団

カバー曲

- コズミック・ギャル（1979年）
- 結城めぐみ（1990年）
- mama-Dee meets BANANA-ICE（1996年）
- ex-Girl（1999年）
- マキシマムザホルモン（2002年）
- 渡辺美里（2005年）
- つじあやの（2008年）
- モーニング娘。（2008年）
- GO!GO!7188（2008年）
- 茉奈佳奈（2009年）
- 渡り廊下走り隊（2009年）
- 田村芽実（2020年）

このように『渚のシンドバッド』は、純粋な楽曲としてだけでなく、時代を超えて多くのアーティストに愛され続けている日本の音楽文化の象徴の一つとなっています。

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