おっぱいバレー

おっぱいバレー

『おっぱいバレー』は、水野宗徳による小説で、2009年には映画化もされた作品です。物語の舞台は、小説では静岡県引佐郡三ケ日町（現在の浜名区）ですが、映画版では福岡県北九州市に変更されています。

作品概要

この作品は、原作者の水野がラジオ構成作家時代に聞いた、女子教師が男子バレーボール部の顧問として「優勝したら部員におっぱいを見せる」と約束したという話が着想の基になっています。しかし、これはあくまでもフィクションであり、実話を元にしたものではありません。

小説は、2006年11月に泰文堂「リンダパブリッシャーズ」から初版が発売されました。その後、2009年3月には「おっぱいバレー（1）」と「おっぱいバレー（2）恋のビーチバレーボール編」が刊行されました。

映画版

2008年に映画化が発表され、2009年4月18日に公開されました。綾瀬はるかが主演を務め、青木崇高、仲村トオルなどが共演しています。綾瀬はるかは、この作品で第52回ブルーリボン賞主演女優賞、第33回日本アカデミー賞優秀主演女優賞と話題賞（俳優部門）を受賞しました。

映画版では、時代設定が1979年に変更され、1970年代末のニューミュージックやポップスが多数挿入歌として使用されています。撮影は主に福岡県北九州市と直方市で行われました。原作とは異なり、舞台は三ケ日町ではなく北九州市に、中学校名も三ケ日中学校から北九州市立戸畑第三中学校（架空）に変更されました。

あらすじ

新任教師の寺嶋美香子が、三ヶ崎中学校（映画版では戸畑第三中学校）に赴任します。過去の学校で生徒からの信頼を失い、自信をなくしていた美香子は、男子バレーボール部の顧問になります。しかし、部員たちはやる気がなく、バレーボールもまともにできない、女の子のことばかり考えているような状態でした。

美香子は部員たちを奮起させようと「頑張ったら何でもする」と宣言し、部員たちは「試合に勝ったらおっぱいを見せてください」と要求します。美香子は困惑しますが、成り行きでその約束をしてしまいます。そこから部員たちは熱心に練習に励み、美香子も自信を取り戻していきます。しかし、「おっぱいを見せる」という約束は、次第に大きな問題となっていきます。

登場人物とキャスト

寺嶋 美香子：綾瀬はるか（中学時代：大後寿々花）
主人公。戸畑第三中学校の国語教師で、男子バレー部の顧問。
戸畑第三中学校男子バレー部：
当初は3年生5名だったが、後に1年生の城が加わり6名に。やる気がなかったが、美香子との約束を機に熱心に練習するようになる。
城 良樹：橘義尋（1年生、ユニフォーム1番）。バレーボール経験者。当初はやる気のない部員に失望するが、再入部する。
平田 育夫：木村遼希（3年生、ユニフォーム2番）。キャプテン。
江口 拓：恵隆一郎（3年生、ユニフォーム3番）。メガネをかけた肥満児。
楠木 靖男：高橋賢人（3年生、ユニフォーム4番）。
杉浦 健吾：本庄正季（3年生、ユニフォーム5番）。長身で天然パーマ。
岩崎 耕平：吉原拓弥（3年生、ユニフォーム6番）。
堀内 健次：青木崇高
美香子の同僚教師で、美香子に好意を持つ。
城 和樹：仲村トオル
男子バレー部員、城良樹の父親。元バレーボール選手で、バレー部の指導に協力する。
竜王中学男子バレー部コーチ：田口浩正
戸畑三中の対戦相手である強豪校のコーチ。
原田幸次郎：小林勝也
美香子の中学時代の恩師。教師を目指すきっかけを作った人物。
原田の妻：市毛良枝
美香子の心の支えとなる。
戸畑第三中学校の教頭: 光石研
中井: 石田卓也
バレーボール部の先輩で、平田達とケンカになる。
樋口: 福士誠治
美香子の元カレ。
草間 理恵: 小島藤子
平田達の同級生で女子バレーボール部員

スタッフ

原作：水野宗徳
監督：羽住英一郎
脚本：岡田惠和
音楽：佐藤直紀
製作：「おっぱいバレー」製作委員会
配給：ワーナー・ブラザース映画、東映（共同配給）

主題歌・挿入歌

主題歌：Caocao（持田香織・田島貴男）「個人授業」
挿入歌：
ピンクレディー「渚のシンドバッド」
チューリップ「夢中さ君に」
荒井由実「ルージュの伝言」
矢沢永吉「ウィスキー・コーク」
浜田省吾「風を感じて」
甲斐バンド「HERO（ヒーローになる時、それは今）」
尾崎亜美「オリビアを聴きながら inst.」
荒井由実「卒業写真 inst.」
ツイスト「燃えろいい女」
永井龍雲「道標ない旅」
キャンディーズ「微笑がえし」

ソフト化

2009年10月21日にBDとDVDがリリースされました。発売元はエイベックス・エンタテインメント、発売・販売元はバップです。

関連項目

映画版では、時代設定が過去になっているため、レトロなアイテムが多数登場します。特に、タイトーのゲーム「ウエスタンガン」や「スペースインベーダー」が登場しており、当時を懐かしむことができます。

その他

映画の撮影現場を見学した際、大野いとが綾瀬はるかのマネージャーにスカウトされたというエピソードもあります。

外部リンク

映画公式サイト - ウェイバックマシン（2009年6月21日アーカイブ分）
おっぱいバレー - allcinema
おっぱいバレー - KINENOTE
Oppai barê - IMDb（英語）

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