満長武

満長武（まん ちょうぶ）は、中国の三国時代、魏に仕えた人物です。

満長武は、祖父である満寵（まん ちょう）と、父である満偉（まん い）から受け継いだ、優れた体格を持っていました。その身長は共に八尺に達し、満寵と同じような風格を備えていたと言われています。満長武は24歳の時に大将軍掾（たいしょうぐんじょう）という役職に就きました。

正元二年（255年）に諸葛誕（しょかつたん）の乱が起こった際、父である満偉は病気のために従軍することができませんでした。満長武もまた、父を見舞うために早々に軍を離れたため、この行動が司馬昭（しばしょう）の不興を買うことになります。

甘露5年（260年）に甘露の変（かんろのへん）が勃発します。この時、満長武は掖門（えきもん）を守備していました。司馬榦（しば かん）らが宮中に侵入しようとした際、満長武は彼らの入城を断固として拒否しました。

しかし、この行動が司馬昭によって罪に問われ、満長武は杖刑（じょうけい）に処されて命を落とすこととなりました。

満長武の生涯は、その忠義心と、時代の波に翻弄された悲劇を物語っています。彼は、祖父や父から受け継いだ才能を持ちながらも、司馬昭との関係悪化、そして甘露の変という事件の中で、その命を散らしたのです。

参考文献：
* 陳寿撰、裴松之注『三国志』魏書 満寵伝

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