源盛義

源盛義（みなもと の もりよし）

源盛義は、平安時代後期の武将であり、源義光の四男として生まれました。平賀盛義とも呼ばれ、平賀氏の祖として知られています。

生涯

盛義は、信濃国佐久郡平賀郷を本拠地とし、「平賀冠者」と称しました。父である源義光は、平賀郷に隣接する甲斐国の国司を務めたことがあり、兄の義清は甲斐国に配流された後、甲斐北西部に勢力を築き、甲斐源氏の祖となっています。盛義は、兄の勢力と連携しながら、甲斐から信濃へと進出し、平賀郷に所領を形成したと考えられています。

この背景には、当時の政治情勢や源氏一族の動向が深く関わっています。源氏一族は、各地に勢力を広げ、それぞれの地域で独自の発展を遂げていました。盛義もその一人であり、平賀郷を拠点に独自の勢力を築き上げていったのです。

盛義の活動は、単に所領を広げるだけでなく、武士としての力を示すものでもありました。当時の武士は、自らの所領を守り、一族の繁栄を目指すことが求められていました。盛義もまた、その時代の要請に応え、武士としての役割を果たしたのです。

子孫の活躍

盛義の子である平賀義信は、17歳で源義朝の下で平治の乱に参加しました。その後、義朝の遺児である源頼朝が挙兵し、東国を支配すると、義信は鎌倉幕府において御家人筆頭の地位を占めました。源氏門葉として頼朝に重用され、幕府の運営に大きく貢献しました。

平賀氏の繁栄は、盛義が築いた基盤があったからこそと言えるでしょう。盛義は、平賀郷を拠点に勢力を拡大し、その子孫が鎌倉幕府で活躍する道を開いたのです。盛義の生涯は、単なる武将の活動に留まらず、一族の繁栄を築き上げた物語として語り継がれています。

まとめ

源盛義は、平安時代後期の武将として、平賀氏の祖となり、その後の歴史に大きな影響を与えました。信濃国平賀郷を拠点に勢力を拡大し、子孫は鎌倉幕府で重用されました。彼の生涯は、武士としての生き様を示すとともに、一族の繁栄を築き上げた物語として、後世に語り継がれています。

参考文献

本郷和人 『新・中世王権論』 新人物往来社、2004年。

もう一度検索