滋賀県水産試験場

滋賀県水産試験場の概要

滋賀県水産試験場は、滋賀県に位置する水産業の研究と指導を目的とする公的な機関です。この試験場は1900年に設置され、琵琶湖の水産資源の保護と育成に寄与しています。また、試験場では琵琶湖の水質調査や、地域の特産品である鮒寿司の作り方教室なども開催されています。

設立の歴史

滋賀県水産試験場の起源は、犬上郡福満村大字平田に設置された水産試験場にさかのぼります。創設当初から様々な水産業の研究が行われ、試験場の機能は時代とともに進化してきました。

組織構成

試験場は場長をトップに、いくつかの担当部門で構成されています。

• - 栽培技術担当：この部門は総務を兼任し、ニゴロブナやホンモロコ、またセタシジミの増養殖研究に取り組み、琵琶湖の固有種を保護しています。
• - 生物資源担当：アユの種苗特性の向上や、イサザなどの水生生物の生態について研究しています。
• - 環境病理担当：水質調査や魚病の対策を行い、水産加工品の開発に努めています。

醒井養鱒場

水産試験場の分場として、滋賀県米原市に位置する醒井養鱒場は1878年に設立され、マス類の育成研究や種苗供給の役割を担っています。

主な業務

試験場の主な業務は琵琶湖の水質の維持や固有種の保護、外来魚の駆除です。これにより、持続可能な漁業を実現するための基盤を作り上げています。

現在の研究対象

現在、水産試験場で特に注目されている生物には、ニゴロブナ、セタシジミ、淡水真珠母貝、ホンモロコ、スジエビ、ナマズ、イサザ、アユ、ブラックバス、ブルーギルなどがあります。これらの生物の持続可能な利用を目指し、さまざまな研究が進められています。

沿革

試験場の歴史を振り返ると、以下のような重要な出来事があります：

• - 1900年に設立され、その後すぐに彦根城外堀で養鯉試験が行われました。
• - 1945年に本場を彦根市松原町に移転し、その後、1966年に彦根養魚場が廃止。
• - 1971年には現在の地に移転し、研究施設が拡張されました。
• - 2007年には全国豊かな海作り大会が開催され、淡水漁業における取組みを広くアピールしました。

まとめ

滋賀県水産試験場は、水産業の振興と琵琶湖の環境保全に力を入れる重要な研究機関です。水質調査や養殖技術の進歩に寄与し、地域の水産業の持続可能な発展に貢献しています。琵琶湖の環境を守るため、今後もその役割が期待されています。

もう一度検索