潮丸元康

潮丸 元康（うしおまる もとやす）

潮丸元康（1978年5月11日 - 2019年12月13日）は、静岡市出身の元大相撲力士です。彼の本名は佐野元泰で、愛称は「ウッシー」。ハワイ巡業や数々の相撲の戦績を持ち、特に突き押し相撲を武器にした力士として知られています。身長は176cm、体重は169kgで、最高位は西前頭10枚目（2002年11月場所）です。引退後は東関部屋の師匠として弟子を育成し、相撲界に貢献しました。

来歴

潮丸は一人っ子として生まれました。小学生時代にはソフトボールを経験し、中学では野球部に参加して一塁手としてプレーしていました。身体が大きかったため、特注のユニフォームを用意され、東関親方からスカウトされることになり、母親を楽にするために相撲の道を選びました。1994年3月場所で初めて土俵に上がり、その後1994年に東関部屋に入門いたしました。

彼はその後、数回の昇進を経て2002年1月場所で新十両へ昇進し、同年7月には十両優勝を果たしました。これにより、彼は2002年9月場所で新入幕の地位を獲得し、この場所で勝ち越しを達成しました。しかし、その後は怪我に悩まされ、幕内と十両の往復が続きました。2009年には引退を表明し下記のような経歴を歩みました。

今後、潮丸は東関部屋を継承し、2010年には引退披露大相撲を行い、同部屋の現役力士高見盛との対戦を経て引退しました。引退後は相撲協会内で平年寄として審判の職務にも就任し、2012年には手術を受けることになります。

残念ながら、2018年末からは体調不良により本場所を休場することが増えました。そして2019年12月に血管肉腫のため、41歳でこの世を去りました。彼の死は相撲界に大きな衝撃を与え、多くの弟子たちや相撲仲間が悲しみを表明しました。

エピソード

潮丸はその四股名を福島県白河市の後援会から名付けられました。彼は相撲の技術だけでなく、周囲への配慮を欠かさなかった力士としても知られています。特に弟子たちとのコミュニケーションを重視し、毎日ノートを提出させることで、練習や試合の振り返りを行いました。彼はまた、近づく反社会的勢力に対しても弟子を守るために厳格にルールを定め、金銭が発生する会合への参加については必ず報告を義務付けていました。

相撲界での活躍に加え、料理の好きな彼でしたが、自身のダイエットのために納豆を大量に食べたことがあり、そのことをテレビ番組で披露しました。結果的に体重の変化はなかったものの、彼のユーモアセンスと真摯な姿勢は多くの人に愛され続けました。

主な成績

通算成績は482勝448敗51休とし、幕内での成績は68勝92敗20休でした。現役時代の在位は92場所、幕内在位は12場所を誇ります。十両優勝は1回、幕下優勝も1回成し遂げています。彼の成績は相撲界で決して無視できない存在感を示し、後輩たちへの道を開いたのです。

最後に、潮丸元康は彼の温かい人柄と相撲への情熱によって、長い間多くの人の記憶に残り続けることでしょう。

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