潮州車両基地

潮州車両基地は、台湾鉄路管理局機務処高雄機廠に属する車両基地で、屏東県潮州鎮に位置しています。通称「潮州基地」とも呼ばれています。

この基地は、台鉄捷運化プロジェクトに伴う高雄駅周辺の鉄道地下化や、高雄ライトレールの建設、高雄臨港線の廃止といった一連の都市開発計画の中で、高雄機廠、南区供応廠、高雄機務段、高雄検車段、高雄港検車分段といった複数の施設を統合移転させるために建設されました。これにより、車両検査や留置機能を集約化し、効率的な運用を目指しています。

基地の総面積は約52ヘクタールと、移転前の31ヘクタールから大幅に拡大され、台湾鉄路管理局の南部における最大の車両基地となりました。潮州駅からは南に1.9kmの場所に新設された基地支線が伸びており、信号設備は台湾京三製作所が担当しています。また、環境に配慮し、施設内には太陽光発電パネルを設置する計画もあります。

高雄側の跡地は、台鉄から高雄市政府に無償で譲渡され、都市計画に基づいて再開発や緑地化が進められる予定です。一部は高雄ライトレールの経路として再活用されることも決まっています。

この移転計画には総額139億ニュー台湾ドルが投じられ、「高雄機廠の潮州移転および跡地開発計画」として進められてきました。2018年6月に完全移転が完了し、2019年6月に完工予定でしたが、潮州側の用地取得の遅れにより、完全な明け渡しは2019年末となりました。基地から台1線を挟んだ敷地には、調車場を拡張するため、台1線の一部区間を高架化する工事が先行して行われ、2017年11月29日に供用開始されました。

歴史

2011年9月：着工
2015年10月14日：高雄機務段で配属機関車を送り出す式典開催
2015年10月15日：車両基地および「陽光駅」供用開始
2018年1月10日：基地内で高雄機廠と南区供応廠の移転受け入れのための起工式を開催
2021年10月：国立屏東高級工業職業学校（屏東市）と産学提携
2021年11月29日：高雄市鳳山区の高雄機廠が潮州機廠に完全移転完了


陽光駅

車両基地の供用開始と同時に、職員通勤用の簡易ホームが設置され、「陽光駅」として開業しました。朝晩には専用列車が発着し、職員の通勤をサポートしています。駅には、職員有志によって制作された「陽光小站」と表記された駅名標が掲げられています。

関連施設

高雄機廠
高雄機務段
台北機廠
富岡車両基地

外部リンク

2015.10.15 台鐵 潮州車輛基地(臺鐵影音專區/Youtube)
2015.10.15 台鐵 潮州車輛基地 啟用(臺鐵影音專區/Youtube)
* 台鐵 高雄機廠遷建潮州及原有廠址開發計劃 工程簡介(臺鐵影音專區/Youtube)

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