澤宮優
澤宮優（さわみや ゆう）は、1964年生まれの日本のノンフィクション作家、スポーツライター、そしてエッセイストです。
熊本県八代市で生まれた澤宮は、熊本県立宇土高等学校時代に不登校を経験し、成績も低迷していました。しかし、青山学院大学文学部史学科、早稲田大学第二文学部日本文学専修を卒業。学生時代には、文芸評論家であり牧師の佐古純一郎に師事しました。
大学卒業後は、都内の私立大学で19年間、入試、キャリア支援、広報などの事務職員として勤務。その間も執筆活動を続け、2009年に独立しました。2013年からは、母校である青山学院大学体育会拳法部（日本拳法部）の監督を務めるなど、教育分野にも関わっています。
澤宮の作品は、スポーツをテーマにしたものが多いですが、歴史、民俗、教育問題など、幅広い分野に及んでいます。特に、歴史や社会の陰で懸命に生き抜く人々に焦点を当てた作品が多く、その人物描写には定評があります。
受賞歴
『巨人軍最強の捕手』（晶文社・2003年）で、第14回ミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞。
その他、Numberスポーツノンフィクション新人賞、報知新聞ドキュメント大賞、日本エッセイストクラブ賞などで最終候補に選出。
2010年度ベストエッセイ集に「いらすの井戸の話」が選出。
シナリオ作家協会主催の新人シナリオコンクールで2度最終候補に残り、1993年には大伴昌司賞ノミネート賞を受賞。
主な著書
『巨人軍最強の捕手 伝説のファイター吉原正喜の生涯を追う』（晶文社・2003年） - 戦前の巨人軍の名捕手、吉原正喜の生涯を描いた作品。
『打撃投手』（現代書館・2003年） - 打撃投手という、プロ野球の裏方を支える人々に焦点を当てた作品。
『炭鉱町に咲いた原貢野球』（現代書館・2004年） - 三池工業高校と監督の原貢との師弟愛を描いた作品。
『プロ野球燃焼の瞬間』（現代書館・2006年） - プロ野球の歴史に残る名場面を切り取った作品。
『後楽園球場のサムライたち』（現代書館・2006年） - 後楽園球場を舞台にした人間ドラマ。
『ドラフト1位 9人の光と影』（河出書房新社・2008年） - ドラフト1位でプロ入りした選手たちの栄光と挫折を描いた作品。
『記録より記憶に残る野球狂列伝』（河出書房新社・2009年） - プロ野球史に残る個性的な選手たちを紹介した作品。
『プロ野球いぶし銀のベストナイン』（河出書房新社・2007年） - プロ野球を支えた名脇役たちの物語。
『1000キロの海を渡った大王の棺』（現代書館・2007年） - 歴史ミステリー。
『放浪と土と文学と』（現代書館・2005年） - 放浪の詩人、高木護の伝記。
『二十四の瞳からのメッセージ』（洋泉社・2007年） - 木下惠介監督の映画『二十四の瞳』を追った作品。
『戦国廃城紀行』（河出書房新社・2010年） - 関ヶ原の戦いに敗れた武将たちの廃城を巡る紀行文。
『昭和の仕事』（弦書房・2010年） - 高木護の仕事遍歴をもとに昭和の仕事を紹介した作品。
『ひとを見抜く』（河出書房新社・2010年） - 伝説のプロ野球スカウトマン河西俊雄の評伝。
『廃墟となった戦国名城』（河出書房新社・2010年） - 安土城や聚楽第など、戦国時代に栄えた城の歴史を辿る。
『生徒がくれた卒業証書』（旬報社・2010年） - 元都立三鷹高校校長、土肥信雄の伝記。
『殿さまを叱る！』（新人物往来社・2011年）
『ドラフト外 這い上がった十一人の栄光』（河出書房新社・2011年） - ドラフト外でプロ入りした選手たちの成功物語。
『打撃投手 天才バッターの恋人と呼ばれた男たち』（講談社・2011年） - 現代の打撃投手の列伝。
『中継ぎ投手』（河出書房新社・2012年） - プロ野球の中継ぎ投手に焦点を当てた作品。
『三塁ベースコーチ、攻める。 監督を代行する10番目の選手』（河出書房新社・2012年）- 三塁ベースコーチの役割と重要性を描いた作品。
『人を見抜く、人を口説く、人を活かす プロ野球スカウトの着眼点』（角川ONEテーマ21・2013年）
『「あぶさん」になった男 酒豪の強打者・永渕洋三伝』(KADOKAWA・2014年)
『代打の神様 ただひと振りに生きる』（河出書房新社・2014年） - 代打という役割に生きるプロ野球選手の姿を描いた作品。
『二軍』（河出書房新社・2014年）
『東京スタジアムがあった！』（河出書房新社・2015年）
『イラストで見る昭和の消えた仕事図鑑』（原書房・2016年） - 昭和の消えゆく職業をイラストと共に紹介した作品。
『考古学エレジーの唄が聞こえる』（東海教育研究所・2016年）
『巨人軍栄光の影 控えの最強ベストナイン』（河出書房新社・2016年） - 巨人軍を支えた控え選手たちの物語。
『ニックネームで振り返る野球昭和史』（ベースボールマガジン社・2016年）
『昭和十八年 幻の箱根駅伝』（河出書房新社・2016年） - 戦時中に開催された幻の箱根駅伝を描いた作品。
『集団就職』（弦書房・2017年）
『イップス 魔病を克服したアスリートたち』（KADOKAWA・2018年） - イップスに苦しみながらも克服したアスリートたちを描いた作品。
『三塁ベースコーチが野球を変える』（河出書房新社、2018年）
『スッポンの河さん 伝説のスカウト河西俊雄』（集英社、2019年）
『戦国廃城紀行 敗者の城を探る』（河出書房新社、2019年）
『バッティングピッチャー 背番号三桁のエースたち』（集英社、2020年）
『世紀の落球 「戦犯」と呼ばれた男たちのその後』（中央公論新社、2020年）
『昭和十八年幻の箱根駅伝 ゴールは靖国、そして戦地へ』（集英社、2020年）
『イラストで見る昭和の消えた仕事図鑑』（KADOKAWA、2021年）
* 『イップス 魔病を乗り越えたアスリートたち』（KADOKAWA、2021年）
雑誌、アンソロジー
「週刊現代」「g2」「文藝春秋」「サンデー毎日」「ベースボールマガジン」「歴史街道」「歴史読本」などにノンフィクション記事を執筆。その他、週刊現代、日本経済新聞、東京新聞、共同通信社、西日本新聞、北海道新聞、熊本日日新聞などで書評を執筆。各地で講演活動も行っている。また、自身の運動部監督やコーチの経験から、「体罰」や「いじめ」などについて論評を寄稿することもあります。
外部リンク
澤宮優公式サイト
熊本県八代市で生まれた澤宮は、熊本県立宇土高等学校時代に不登校を経験し、成績も低迷していました。しかし、青山学院大学文学部史学科、早稲田大学第二文学部日本文学専修を卒業。学生時代には、文芸評論家であり牧師の佐古純一郎に師事しました。
大学卒業後は、都内の私立大学で19年間、入試、キャリア支援、広報などの事務職員として勤務。その間も執筆活動を続け、2009年に独立しました。2013年からは、母校である青山学院大学体育会拳法部（日本拳法部）の監督を務めるなど、教育分野にも関わっています。
澤宮の作品は、スポーツをテーマにしたものが多いですが、歴史、民俗、教育問題など、幅広い分野に及んでいます。特に、歴史や社会の陰で懸命に生き抜く人々に焦点を当てた作品が多く、その人物描写には定評があります。
受賞歴
『巨人軍最強の捕手』（晶文社・2003年）で、第14回ミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞。
その他、Numberスポーツノンフィクション新人賞、報知新聞ドキュメント大賞、日本エッセイストクラブ賞などで最終候補に選出。
2010年度ベストエッセイ集に「いらすの井戸の話」が選出。
シナリオ作家協会主催の新人シナリオコンクールで2度最終候補に残り、1993年には大伴昌司賞ノミネート賞を受賞。
主な著書
『巨人軍最強の捕手 伝説のファイター吉原正喜の生涯を追う』（晶文社・2003年） - 戦前の巨人軍の名捕手、吉原正喜の生涯を描いた作品。
『打撃投手』（現代書館・2003年） - 打撃投手という、プロ野球の裏方を支える人々に焦点を当てた作品。
『炭鉱町に咲いた原貢野球』（現代書館・2004年） - 三池工業高校と監督の原貢との師弟愛を描いた作品。
『プロ野球燃焼の瞬間』（現代書館・2006年） - プロ野球の歴史に残る名場面を切り取った作品。
『後楽園球場のサムライたち』（現代書館・2006年） - 後楽園球場を舞台にした人間ドラマ。
『ドラフト1位 9人の光と影』（河出書房新社・2008年） - ドラフト1位でプロ入りした選手たちの栄光と挫折を描いた作品。
『記録より記憶に残る野球狂列伝』（河出書房新社・2009年） - プロ野球史に残る個性的な選手たちを紹介した作品。
『プロ野球いぶし銀のベストナイン』（河出書房新社・2007年） - プロ野球を支えた名脇役たちの物語。
『1000キロの海を渡った大王の棺』（現代書館・2007年） - 歴史ミステリー。
『放浪と土と文学と』（現代書館・2005年） - 放浪の詩人、高木護の伝記。
『二十四の瞳からのメッセージ』（洋泉社・2007年） - 木下惠介監督の映画『二十四の瞳』を追った作品。
『戦国廃城紀行』（河出書房新社・2010年） - 関ヶ原の戦いに敗れた武将たちの廃城を巡る紀行文。
『昭和の仕事』（弦書房・2010年） - 高木護の仕事遍歴をもとに昭和の仕事を紹介した作品。
『ひとを見抜く』（河出書房新社・2010年） - 伝説のプロ野球スカウトマン河西俊雄の評伝。
『廃墟となった戦国名城』（河出書房新社・2010年） - 安土城や聚楽第など、戦国時代に栄えた城の歴史を辿る。
『生徒がくれた卒業証書』（旬報社・2010年） - 元都立三鷹高校校長、土肥信雄の伝記。
『殿さまを叱る！』（新人物往来社・2011年）
『ドラフト外 這い上がった十一人の栄光』（河出書房新社・2011年） - ドラフト外でプロ入りした選手たちの成功物語。
『打撃投手 天才バッターの恋人と呼ばれた男たち』（講談社・2011年） - 現代の打撃投手の列伝。
『中継ぎ投手』（河出書房新社・2012年） - プロ野球の中継ぎ投手に焦点を当てた作品。
『三塁ベースコーチ、攻める。 監督を代行する10番目の選手』（河出書房新社・2012年）- 三塁ベースコーチの役割と重要性を描いた作品。
『人を見抜く、人を口説く、人を活かす プロ野球スカウトの着眼点』（角川ONEテーマ21・2013年）
『「あぶさん」になった男 酒豪の強打者・永渕洋三伝』(KADOKAWA・2014年)
『代打の神様 ただひと振りに生きる』（河出書房新社・2014年） - 代打という役割に生きるプロ野球選手の姿を描いた作品。
『二軍』（河出書房新社・2014年）
『東京スタジアムがあった！』（河出書房新社・2015年）
『イラストで見る昭和の消えた仕事図鑑』（原書房・2016年） - 昭和の消えゆく職業をイラストと共に紹介した作品。
『考古学エレジーの唄が聞こえる』（東海教育研究所・2016年）
『巨人軍栄光の影 控えの最強ベストナイン』（河出書房新社・2016年） - 巨人軍を支えた控え選手たちの物語。
『ニックネームで振り返る野球昭和史』（ベースボールマガジン社・2016年）
『昭和十八年 幻の箱根駅伝』（河出書房新社・2016年） - 戦時中に開催された幻の箱根駅伝を描いた作品。
『集団就職』（弦書房・2017年）
『イップス 魔病を克服したアスリートたち』（KADOKAWA・2018年） - イップスに苦しみながらも克服したアスリートたちを描いた作品。
『三塁ベースコーチが野球を変える』（河出書房新社、2018年）
『スッポンの河さん 伝説のスカウト河西俊雄』（集英社、2019年）
『戦国廃城紀行 敗者の城を探る』（河出書房新社、2019年）
『バッティングピッチャー 背番号三桁のエースたち』（集英社、2020年）
『世紀の落球 「戦犯」と呼ばれた男たちのその後』（中央公論新社、2020年）
『昭和十八年幻の箱根駅伝 ゴールは靖国、そして戦地へ』（集英社、2020年）
『イラストで見る昭和の消えた仕事図鑑』（KADOKAWA、2021年）
* 『イップス 魔病を乗り越えたアスリートたち』（KADOKAWA、2021年）
雑誌、アンソロジー
「週刊現代」「g2」「文藝春秋」「サンデー毎日」「ベースボールマガジン」「歴史街道」「歴史読本」などにノンフィクション記事を執筆。その他、週刊現代、日本経済新聞、東京新聞、共同通信社、西日本新聞、北海道新聞、熊本日日新聞などで書評を執筆。各地で講演活動も行っている。また、自身の運動部監督やコーチの経験から、「体罰」や「いじめ」などについて論評を寄稿することもあります。
外部リンク
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