激愛 (長渕剛の曲)

激愛：長渕剛の代表曲、禁断の愛を歌い上げるヘヴィバラード

1989年2月8日、シンガーソングライターの長渕剛は、東芝EMIのエキスプレスレーベルより21枚目のシングル「激愛」をリリースしました。作詞・作曲は長渕剛自身、編曲は瀬尾一三が担当しています。この曲は、長渕剛の初主演映画『オルゴール』（1989年公開）の主題歌として書き下ろされた作品です。

音楽性：シンセとエレキギターが織りなす、重厚なラブソング

「激愛」は、アコースティックギターを使用せず、シンセサイザーとエレクトリックギターのみで演奏されたバラードです。歌詞は、死を覚悟するほどの激しい、そして苦しみや悲しみを伴う禁断の愛を表現しています。音楽情報サイト『CDジャーナル』は、この曲を「激しすぎる禁断の愛はどこか重苦しくもあるが、止められない。そんなムードたっぷりのヘヴィなラヴ・ソング」と評しています。楽曲全体の重厚なサウンドと、長渕剛の力強い歌声が、リスナーに強い印象を与えます。

リリースとチャート成績：映画主題歌として大ヒット

「激愛」は、アルバム『昭和』（1989年）からの先行シングル第3弾としてリリースされました。オリコンチャートでは、前作「とんぼ」に続く1位を獲得し、19回にわたるチャートインを果たし、44.2万枚の売上を記録しました。映画『オルゴール』の大ヒット（配給収入約14億円）も追い風となり、「激愛」は長渕剛の代表曲の一つとしての地位を確立しました。B面には、1988年6月19日の東京ドーム公演を収録した「あんたとあたいは数え唄（'88東京ドームライブバージョン）」が収録されました。

ライブ・パフォーマンスとメディアでの使用：様々な場面で披露

テレビ番組への出演では、1989年3月8日放送のフジテレビ系『夜のヒットスタジオDELUXE』にて「とんぼ」と共に演奏されました。その後も様々な番組やライブで披露されており、2006年10月17日放送のテレビ朝日系『くりぃむナントカ』では、サプライズゲストとして出演し、アコースティックギター1本で「激愛」を含む複数の楽曲を演奏しました。2000年代以降のライブでは、アコースティックギターを打楽器のように叩く演奏スタイルが特徴となっています。

「激愛」は、長渕剛の初主演映画『オルゴール』の主題歌として使用され、映画の世界観を彩りました。『オルゴール』は、1988年のテレビドラマ『とんぼ』の世界観を引き継いだ作品であり、1989年3月11日に全国公開、配給収入は約14億円という大ヒットを記録しました。

収録アルバム：様々なベスト盤に収録

「激愛」は、オリジナルアルバム『昭和』以外にも、ベストアルバム『いつかの少年』（1994年）、『SINGLES Vol.3 (1988〜1996)』（1997年）、『YAMATO』（2005年）、そしてライブアルバム『長渕剛LIVE'89』（1990年）、『LIVE COMPLETE '95〜96』（1996年）、『長渕剛 ALL NIGHT LIVE IN 桜島 04.8.21』など、数多くのアルバムに収録されています。また、ライブ映像作品にも多数収録され、長きにわたって愛され続けていることがわかります。

まとめ：時代を超えて愛される名曲

「激愛」は、長渕剛の代表曲の一つとして、現在でも多くのファンに愛され続けています。その激しい歌詞と、シンセサイザーとエレクトリックギターのみによる重厚なサウンド、そして映画『オルゴール』との関わりなど、様々な要素が相まって、時代を超えた名曲として存在感を放ち続けています。

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