瀬名弌明

瀬名弌明について

瀬名弌明（せな かずあき）は、江戸時代前期に活動した旗本であり、重要な武士の一人として知られています。彼は初め、貞陳（さだのぶ）や貞盈（さだみつ）という名で呼ばれていましたが、後に祖先にあたる瀬名弌秀の一字を取って弌明という名に改名しました。彼の生涯は、武士としての道を歩みながらも、家族を持ち、次代へとその名を残す多くの出来事で彩られています。

生涯

弌明は旗本・瀬名清貞の四男として寛文8年（1668年）に生まれました。彼は10歳の時に徳川家綱に初めて対面し、その後、延宝2年（1674年）に家の家督を継承し、小普請組への参加が始まりました。延宝4年（1676年）には大番組に名を連ね、元禄4年（1692年）にはその職を退いていますが、後に元禄8年（1695年）に再任され、元禄10年（1697年）には知行が信任され、下総国匝瑳郡および香取郡内に知行地を得ました。

彼の役職は変遷を重ね、大坂城での鉄砲奉行に就任するなど、重要なポジションにも就いています。最終的に、正徳元年（1711年）にその職を辞し、享保17年（1732年）には致仕し、養子の俊光に家督を譲って一円と号しました。弌明は寛保3年（1743年）に85歳で逝去し、四谷の妙行寺に葬られました。この寺はその後、瀬名家代々の葬地となります。

系譜

『寛政重修諸家譜』によれば、弌明には実子が3人の娘のみでした。彼は元々、土屋家から氏明を迎えて婿養子としましたが、男子なく先立たれたため、氏明の娘を養女とし、さらに久保家から俊光を迎えてその婿養子としました。これにより、瀬名家の家系を次の世代へと確実につなぎました。

妻と子女

正室は有馬則故の養女でした。養子には瀬名氏明（せな うじあき）がいます。彼は土屋知義の次男で、通称甚五郎、初名は土屋知恒でした。氏明は弌明の娘を妻に迎え、その後、弌明から一字を授けられて瀬名氏明に改名しました。元禄14年（1701年）には徳川綱吉に初めて対面し、宝永6年（1709年）には大番に名前が記されましたが、49歳で早逝してしまいます。氏明には2人の娘がいて、1人は弌明の養女として俊光の妻となり、もう1人は俊光の養女となりました。

彼の家系は彼の死後も続き、重要な位置を形成していました。弌明の家族やその影響は、江戸時代の武士の生活や社会的役割においても興味深いものです。弌明は家族を通じて、次代にもその名を残す形で日本の歴史の中で重要な役割を果たしました。

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