無線機器型式検定規則

無線機器型式検定規則について

無線機器型式検定規則は、電波法に基づき、特定の無線設備が技術基準に適合しているかを総務大臣が検定する制度に関する省令です。この規則は、無線設備の型式検定の合格条件、申請手続きなどを詳細に定めており、電波の適正な利用を確保するための重要な役割を担っています。

規則の構成

この規則は、以下の構成で成り立っています。

第1章：総則
第2章：型式検定の合格の条件
第3章：型式検定の手続等
附則

概要

本規則は、電波法で検定が必要と規定されている無線設備について、その検定の手続きや基準などを定めるものです。電波法第37条では、以下の機器に検定が義務付けられています。

電波法第31条で設置が義務付けられている周波数測定装置
船舶安全法に基づき船舶に搭載が義務付けられているレーダー
船舶に搭載する救命用無線設備
電波法第33条で設置が義務付けられている無線設備（上記を除く）
船舶地球局の無線設備
航空機に搭載する無線設備

これらの対象となるのは、主に周波数測定装置、船舶用無線機器、航空機用無線機器です。

歴史的背景

以前は、電波法で定める機器以外にも、簡易無線やラジオゾンデなどが検定の対象となっていました。これは、これらの機器を「簡易な操作」で使用できるようにしたり、免許手続きを簡略化したりするためのものでした。しかし、これらの機器は、1981年に制定された特定無線設備の技術基準適合証明に関する規則（現在の特定無線設備の技術基準適合証明等に関する規則）の対象に順次移行しました。また、船舶用の簡易な機器も検定の対象とされるようになりました。

検定の申請

検定を申請できるのは、受検機器の製造者（輸入機器の場合は輸入業者または改修者を含む）です。申請には、申請書、取扱説明書、検査成績書各1通と、受検機器1台を総務大臣に提出する必要があります。ただし、航空機以外の無線設備については、特定の資格を持つ無線技術士が、較正された測定器を用いて試験を行った結果通知書を提出すれば、検査成績書と受検機器の提出は不要となります。

検定の方法

申請が行われると、原則として3ヶ月以内に試験が実施されます。試験は、情報通信研究機構（NICT）が担当します。

合格の表示

検定に合格した機器には、以下の情報が記載された標章を付ける必要があります。

合格者の氏名または名称
機器の名称
機器の型式名
検定番号および型式検定合格年月日
当該機器の製造年月
その他、合格者が必要とする事項

また、合格を示すマークも機器に表示しなければなりません。このマークは、直径20mm以上で容易に損傷しない素材で作成され、容易に識別できる色彩である必要があります。表示は、機器の表面の見やすい場所に付与することが求められています。

沿革

1950年6月：電波監理委員会規則第8号として制定。
当初の検定対象は、周波数測定装置、船舶用警急自動受信機、船舶用無線方位測定機でした。
1950年11月：電波監理委員会規則第19号により全部改正。
1962年：郵政省令第40号により全部改正が施行。

関連法規

この規則に関連する法規として、以下のものが挙げられます。

特定無線設備の技術基準適合証明等に関する規則
測定器等の較正に関する規則

外部リンク

* 無線機器型式検定規則 - 総務省電波利用ホームページ

この規則は、電波の安全かつ効率的な利用を確保するための重要な枠組みであり、技術の進歩や社会の変化に合わせて改正が行われています。1000文字以上1400文字程度。

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