焼島駅

焼島駅（やけじまえき）

焼島駅は、新潟県新潟市東区榎町に位置する、日本貨物鉄道（JR貨物）信越本線貨物支線の貨物駅です。

駅概要

この駅は、専用線発着のコンテナ貨物と車扱貨物の取り扱いを行っており、新潟貨物ターミナル駅が管理しています。駅名の由来は、かつて通船川河口に存在した中州の名前「焼島」です。

地上駅で、北越コーポレーション新潟工場の東側に位置しています。駅構内は、着発線や数本の側線があるのみで、比較的コンパクトな構造です。北越コーポレーション新潟工場へ専用線が伸びており、工場で生産された紙製品の発送が主な業務となっています。発送先は関東地方が中心で、隅田川駅構内にある「エフ・プラザ隅田川（隅田川ニッソウセンター）」への輸送も行われています。

2008年には、9号抄紙機の稼動に伴い、新しいコンテナ扱い専用線が開設されました。これは、JRになってから初めての新設コンテナ専用線であり、車扱貨物の専用線を含めても、山陰本線岡見駅の専用線に次いで2件目という珍しい事例です。新専用線の総工費は約1億円で、焼島駅の東新潟港駅方約50mの地点から分岐し、線路長は約210m。工場内には、9両編成に対応したコンテナ荷役用のコンテナホームが2面設けられ、総面積は9000平方メートル、1日あたり12フィートコンテナ85個の取り扱いが可能です。専用線を用いた輸送割合はおよそ36%となっています。新潟貨物ターミナル駅まで専用列車で輸送し、そこから高速貨物列車に継送され、主に熊谷貨物ターミナル駅や隅田川駅へ発送されます。

駅構内や専用線内の入換作業は、新潟貨物ターミナル駅の社員によって行われています。

発着する貨物列車は、午前中に隅田川駅からの返送定期列車、新潟貨物ターミナル駅からの返送コンテナ車を連結した臨時列車、そして焼島駅から新潟貨物ターミナル駅へ交番検査に出す貨車を連結した定期列車がそれぞれ1本ずつ設定されています。午後には、焼島駅から隅田川駅へ発送する定期列車、新潟貨物ターミナル駅へ発送するコンテナ車を連結した臨時列車、そして新潟貨物ターミナル駅から返送される交番検査完了済みの貨車を連結した定期列車がそれぞれ1本ずつ設定されています。新潟貨物ターミナル駅発着の臨時コンテナ列車は、そこから別のコンテナ列車に接続され、最終的な発送先へと輸送されます。

かつては、駅周辺にあった日本鋼管新潟製造所（現在のJFE精密本社工場）や旭カーボン本社工場などへ続く専用線も存在していました。旭カーボン線からは、西武鉄道小川駅（ブリヂストン東京工場）向けのカーボンブラックが発送されていました。2010年10月4日発の列車まで有蓋車ワム80000形を使用した輸送が行われていましたが、コンテナ輸送への切り替えに伴い廃止されました。1997年まではワキ5000形も使用されていました。

歴史

1941年（昭和16年）9月1日：開業。
1969年（昭和44年）7月3日：新駅舎の使用を開始。
1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化により、JR貨物の駅となる。
2008年（平成20年）7月3日：工場内のコンテナホームの使用開始式典が開催される。
2010年（平成22年）10月4日：ワム80000形使用列車の最終出発に際し、セレモニーが開催される。

利用状況

過去には様々な貨物の取り扱いがありましたが、近年は紙製品の発送が中心となっています。

駅周辺

新潟港西港区（新潟西港）
北越コーポレーション 新潟工場
ENEOS 新潟事業所
* JFE精密 本社工場

隣の駅

日本貨物鉄道（JR貨物）

信越本線

上沼垂信号場 - 焼島駅 - 東新潟港駅（休止中）

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