熊本フェリー

熊本フェリー株式会社について

熊本フェリー株式会社は、有明海でフェリーを運航する海運会社です。九州産業交通グループの一員として、地域交通の一翼を担っています。

設立と航路の変遷

1991年、九州産業交通と江崎汽船の出資により設立されました。当初は、熊本と天草を結ぶ高速旅客船などを運航していましたが、2009年4月以降は、熊本と島原半島を結ぶ高速フェリー1航路に絞って運航しています。

現在運航している熊本 - 島原航路は、九商フェリーも在来船で就航しており、競合関係にあります。熊本フェリーの高速フェリーは所要時間が30分と九商フェリーの半分ですが、旅客運賃は九商フェリーの方が安く、便数も多い状況です。

過去には、熊本港と本渡港（天草市）を結ぶ航路も運航していました。高速旅客船「マリンビュー」を使用し、約1時間で結ぶこの航路は「天草エンジェルライン」の愛称で親しまれていました。最盛期には年間11万7千人の利用がありましたが、その後利用客が減少し、2009年3月31日に運航を休止しました。

現在の航路

現在運航中の航路は以下の通りです。

熊本港（熊本市） - 島原港（島原市）
高速フェリー「オーシャンアロー」を使用し、1日6便（4月-12月の土・日・祝は7便）を運航しています。
所要時間は30分です。
かつて九州横断バスで運行していた別府と長崎・雲仙を結ぶ路線は、熊本フェリーと同じ産交グループであるため、運行開始と同時に「オーシャンアロー」をバスごと利用する形態に変更されました。

船舶

現在運航中の船舶は以下の通りです。

オーシャンアロー
石川島播磨重工業（現ジャパンマリンユナイテッド）が開発した超細長双胴船（SSTH）型の70m級カーフェリーです。
1998年に就航しました。

過去に運航していた船舶は以下の通りです。

マリンビュー
オーストラリアの造船会社オースタル製の双胴高速旅客船です。
総トン数154トン、全長26.22m、航海速力33ノット、旅客定員140名
本渡航路で運航していましたが、航路休止後は熊本港で長期係船されていました。
2013年に売却され、現在はコモロ諸島でNTRINGUI EXPRESSとして運航しています。

営業所

熊本フェリーの営業所は以下の通りです。

熊本支店
熊本県熊本市西区新港1-2
島原支店
長崎県島原市下川尻外港

過去には、本渡支店（熊本県天草市港町1-9）も存在しました。

競合他社

九商フェリー
島原外港と熊本港間の航路を運航している海運会社で、九州商船の子会社です。
熊本フェリーとは航路において競合関係にあります。

まとめ

熊本フェリーは、有明海を舞台に、高速フェリーによる地域交通を担っています。かつては天草への航路も運航していましたが、現在は島原航路に注力しています。競合他社との競争の中で、安全・快適な航海を提供しています。

外部リンク

熊本フェリー公式サイト

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