熊野古道〜お伊勢さんからもうひとつの聖地へ〜

熊野古道〜お伊勢さんからもうひとつの聖地へ〜

『熊野古道〜お伊勢さんからもうひとつの聖地へ〜』は、三重テレビが企画・制作し、2014年3月から主に独立放送局で放映されているドキュメントバラエティ番組です。日本の聖地として知られる伊勢神宮を出発点に、紀伊山地を縦断して熊野へ至る古の巡礼道、熊野古道の魅力を多角的に掘り下げています。

制作背景

本番組は、2013年に開催された伊勢神宮の第62回神宮式年遷宮にあわせて制作され、好評を博した特別番組『お伊勢さん』を前身としています。その成功を受けて、新たなシリーズとして企画されたのが本番組です。三重テレビの開局45周年記念事業としても位置づけられており、制作発表会見は、番組に出演する元タカラジェンヌ、夢輝のあらが出席し、東京・日本橋にある三重テラスで開催されました。

番組内容

番組では、世界遺産登録から10周年を迎えた熊野古道を取り上げ、その背景にある豊かな歴史や、そこに息づく人々の暮らし、語り継がれる神話や伝説、そして聖地としての神聖な空気を多角的に紹介します。旅の道のりは、伊勢神宮を出発し、伊勢路を経て紀伊山地へと分け入り、熊野速玉大社、熊野那智大社、熊野本宮大社といった熊野三山を目指します。これらの聖地や古道の情景を、美しいハイビジョン映像で視聴者に届けます。

各話には、様々な分野で活躍するゲストが登場。彼らが熊野古道を実際に歩き、その土地の歴史や文化に触れることで、視聴者は多様な視点から古道の魅力を再発見することができます。これまでに、女優の檀ふみ、俳優の米倉斉加年、ヴァイオリニストの古澤巌、雅楽師の東儀秀樹、和太鼓奏者の林英哲、長唄・三味線・囃子の演奏家、歌舞伎役者の市川猿之助、俳人の黛まどか、俳優の松平健など、錚々たる顔ぶれが旅人として出演しています。

放送体制

制作局である三重テレビでは、原則として毎月第3金曜日の夜8時から本放送が行われ、翌月の第2金曜日の同時刻に再放送されています。番組で取り上げられる熊野古道が通る和歌山県では、地上波でのレギュラー放送は予定されていません。

制作スタッフ

番組の制作には多くのプロフェッショナルが携わっています。監修は哲学者の梅原猛氏が務め、番組全体の知的な深みを支えています。ナレーションは、「みえの国観光大使」も務める萩本欽一氏と堀江ゆかり氏が担当し、視聴者を熊野古道の旅へと誘います。音楽は長岡成貢氏が手がけ、美しい映像に情緒豊かな彩りを加えています。また、宗教人類学者の植島啓司氏がアドバイザーとして企画に協力。その他、キャスティング、平安衣装の提供、コーディネーター・通訳、撮影、音声、編集、MA、タイトルCG、CGデザイン、イラスト、スタイリスト、ヘアメイク、広報、制作協力各社、アシスタント、ディレクター、プロデューサー、エグゼクティブプロデューサーなど、多岐にわたるスタッフの尽力によって本番組は成り立っています。

この番組を通じて、多くの人々が熊野古道の奥深い魅力に触れ、古の巡礼者たちの足跡を追体験することができるでしょう。

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