爨習

爨習についての詳細

爨習（さん しゅう）は、中国の三国時代、特に蜀の武将として知られる人物です。彼の生没年は不詳ですが、益州建寧郡に由来し、地元の豪族としての背景を持っています。また、彼は李恢のおばの夫にあたります。

生涯

爨習は劉璋の統治の下で、建伶の県令として暴れた静かな時期に活躍していましたが、法律違反を理由に免官される寸前の事態が起こりました。この時、義理の甥である李恢も連座してしまいます。しかし、益州太守の董和は彼の地域における重要な地位を考慮し、不問に付すことを決定しました。

建興3年（225年）には、蜀の名将である諸葛亮が南征の後、南中の兵士を整理し、優れた兵士を蜀に移籍させ、能力の低い者を地元の豪族に配属しました。これにより、焦、雍、婁、爨、孟、量、毛、李の八つの部族が「五子」として知られるようになり、彼らは蜀王朝において特に重要な存在となりました。爨習はこの時期、特に魅力的な武将としての姿を見せ、朝廷から招かれるようになりました。

建興9年（231年）になると、李厳に関する弾劾文に爨習の名前が挙げられ、「行參軍・偏将軍の爨習」としてその名が記載されました。彼は官位が上昇し、最終的には領軍将軍にまで昇進しました。『華陽国志』には、建寧の人物として、李恢、爨習、孟獲の三人が名を連ね、彼の存在が評価されていることが確認できます。

爨族との関係

爨習は彼自身の家族背景だけでなく、爨族との密接な関わりも持っていました。西晋時代以降、東爨と西爨という二つの部族が寧州で確認されています。『雲南通志』の記述によれば、爨氏は楚から子文の後裔である班氏が、後漢末期に食邑の「爨」に由来して爨氏と名乗ったとされています。このことから、爨氏は三国時代においてすでに知られた存在であったことがわかります。さらに、晋の時代には興古太守である爨琛も登場します。

また、『新唐書』には、両爨蛮の一部族である西爨の歴史が記されており、彼らは七世祖として晋時代の南寧太守が戦乱によって蛮王としての地位に上り詰めたとの記録があります。

爨習という人物は、その生涯を通じて蜀の歴史に重要な役割を果たし、後の世代においてもその名は讃えられています。彼の存在は、三国時代における多くの戦士や指導者たちに影響を与え、さらに爨族としてのアイデンティティ形成にも寄与したことでしょう。

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