牧野古白

牧野古白 - 武将の生涯とその系譜

牧野古白（まきの こはく）は、室町時代後期から戦国時代にかけて活動した武将であり、俗名は成時（しげとき）です。古白は三河国今橋城（吉田城）の主であり、その法名は古白あるいは古伯とも表記されます。彼の出自や生涯、そして子孫について詳しく見ていきましょう。

出自

牧野古白の家系は三河牧野氏に属し、東三河に根ざした国人です。不明な点も多いが、彼らの先祖は讃岐国から渡海し、三河の牟呂津に漂着したとされます。その後、古白の父・牧野成富は、足利将軍家からの要請を受けて四国から移り住んだとも考えられています。しかし、この系譜には疑問もあり、仮冒であるという説も存在します。古白は、連歌を通じて足利将軍家との交流を深めていました。

生涯

古白は、三河宝飯郡の牧野城の主である牧野成富の子として誕生しました。彼の主君である一色時家は、関東公方の足利持氏に仕えていたとされ、時家は三河東部での勢力拡大を目指していました。古白はその流れの中で、在地の武士として時家に仕えました。

しかし、1438年に起こった永享の乱では、一色時家が三河守護の一色義貫に匿われたことも影響し、室町幕府に激しい追討を受けることとなりました。時家は自害に追い込まれ、一色氏と細川氏との間に戦闘が激化し、応仁の乱の後もその対立は続きました。1493年には、古白が旧主の仇を討つために、灰塚野の合戦で勝利を収め、一色城へ入城しました。

今橋城の築城と攻防

1505年、古白は今川氏親から要請を受けて、豊川と朝倉川の合流地点に今橋城の築城に着手しました。古白自身が初代城主になり、城は今治を防衛する重要な拠点となります。しかし、1506年には今川氏親と戸田氏によって城が攻められ、戦闘の中で古白は討死または自害に至ります。この際、城を攻めたのは松平長親であったとも言われ、様々な説が存在しています。

子孫

古白の子孫は、その後も歴史に名を残します。特に子・信成は、吉田城（古白の改名）を守るも松平氏の攻撃で落城し、討ち死にしました。信成の子孫はその後、尾張国に逃れ、徳川幕府の旗本として明治時代まで存続しました。また、近世大名としても複数の牧野氏が存在し、古白の一族と系譜的に繋がることが示唆されていますが、その関係は必ずしも明確ではありません。

結論

牧野古白という歴史的な武将の生涯は、名誉と領地の争いに彩られています。彼の活動は、室町から戦国へと移り変わる時代の日本において、数多の武士たちと共に生き、その後の日本の歴史に影響を与えたことは間違いありません。その子孫たちもまた、時代を越えて様々な役割を果たしていくことになるのです。

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